この記事の内容
タイニーハウスとは何なのか?
今日は、タイニーハウスとはそもそも何なのか?を考えてみます。前回は私がなぜタイニーハウスを建てたいのかを書いてみました。
前回の記事はこちらです。
「タイトな家」直訳すれば「小さな家」「狭い家」か・・・。
この言葉はアメリカ産ですね。2008年のリーマンショック以降、ローンが支払えなくなり家を手放す人が続出したそうです。
不況の中、安定した雇用は期待できず、突然のリストラという心配をかかえながら豪邸に住むより、
アメリカ合衆国の新築の平均床面積は、なんと240㎡(2013年調べ)だそうです。
「新築住宅統計」アメリカ国勢調査局発表
サイズダウン、コストダウン(安く)して手に入れたスモールハウスに住み、その結果余裕が出来たお金と時間を、本当に自分達のしたい事のために使おうという人が増えました。
これがタイニーハウスムーブメントと呼ばれるものです。
えっ?これってようするに貧困化じゃない?ローンが払えない人が増えたから小さくて安い家に住むんでしょ? と思ったあなた、
ある意味その通りかもしれません。
アメリカでは(もちろん日本でも)将来に対する不安を抱く人が年々多くなっているのです。
スモールハウスとタイニーハウスの違い
タイニーハウスは千差万別
それでは、いくつか例を見てみましょう。
これらは、私がSNSで見つけたものです。
150 Sq. Ft. Tiny House For Sale in Lake Oswego, Oregon https://t.co/FFgjxx475n 小屋暮らしまとめhttps://t.co/GMZDPUzjkI
— タイニーハウス、小屋暮らしまとめ (@koya_life) 2016年5月15日
こちらは、車で牽引して
移動できるトレーラーハウスタイプですね。
お次は、
Tiny Mountain House For Sale https://t.co/cJ30zTZb4Z 小屋暮らしまとめhttps://t.co/GMZDPUzjkI
— タイニーハウス、小屋暮らしまとめ (@koya_life) 2016年5月13日
同じトレーラーハウスタイプでもデザインが違いますね。さらにこんな形のもあります。とってもユニークな形ですね。
Shepherd Hut Tiny House by Güte https://t.co/9N8vgM1MFh 小屋暮らしまとめhttps://t.co/GMZDPUzjkI
— タイニーハウス、小屋暮らしまとめ (@koya_life) 2016年5月13日
こちらは、丘の上のスモールハウスです。
Tiny Cottage on a Huge Ranch For Sale https://t.co/INBFOxp3SY 小屋暮らしまとめhttps://t.co/GMZDPUzjkI
— タイニーハウス、小屋暮らしまとめ (@koya_life) 2016年5月12日
これは、コンテナを改造した
コンテナハウスでしょうか?
Woman’s Solar 484 Sq. Ft. Shipping Container Home https://t.co/xWuz6WdxVi 小屋暮らしまとめhttps://t.co/GMZDPUzjkI
— タイニーハウス、小屋暮らしまとめ (@koya_life) 2016年5月10日
どれもとっても魅力的で、見ているだけでこんな家に住んでみたいなと憧れてしまうものもあります。
外観のデザインだけではなく、その構造も様々
タイニーハウスは、コンテナを改造したものや、トレーラーハウスのように車輪をつけた移動できる家、ごく簡素なティピ(大きなテントのような)などもあり、タイプも構造も本当に多種多様です。
わらのブロックを使ったストローベイルハウスや、
土のうを積んだ「アースバッグ」工法で建てられたものあります。
内装も人それぞれ
外観や構造も千差万別ならば、当然のごとく中身だって多種多様です。
The Kootenay Tiny House by Green Tree Tiny Homes – https://t.co/lcis8UZwlZ pic.twitter.com/5jeEgv8wMx
— Tiny House Design (@TinyHouseDesign) 2016年3月30日
オシャレで機能的な内装・・・あこがれますね。
Handcrafted Mendocino Coast Hideaway – https://t.co/3QDNCmkKPu pic.twitter.com/atHnuZGFZv
— Tiny House Design (@TinyHouseDesign) 2015年11月11日
私は、こんな構造材がむき出しの山小屋のような雰囲気が大好きです。
みんなそれぞれのこだわりで、自分たちの小さな家を建てて楽しんでいる感じが各々のタイニーハウスの写真から伝わってきて、とっても素敵ですね。
作り方や購入方法も人それぞれ
家というと、ハウスメーカーや工務店など、業者さんに建ててもらうのが、ごく一般的です。しかし、タイニーハウスは、作り方や購入方法も、オーナーによって様々です。
セルフビルド
自ら、タイニーハウスを自作してしまう人もいます。実は、私も自分自身で、自分達の家を作りたいと、現在、タイニーハウスのセルフビルド、真っ最中です。
(写真はタイニーハウスの自作基礎フレーム/まだまだ先は長いです。)
(木材の刻みも自分でやります。日々、失敗しながら奮闘中です。)
キットを購入
完全なセルフビルドだけではなく、「キット」を購入して、ハーフビルド(ある程度プロの業者さんに手伝ってもらいながら)でタイニーハウスを手に入れる事も出来ます。
もちろん、全て作ってもらう事もできます。
この様に、タイニーハウスを手に入れる方法も「完全自作」から、「ハーフビルド」、「キット」「オーダーメイドの製作の依頼」など、様々な選択肢が存在します。
自分の意志で選んだつもりになってた・・・
あらかじめ誘導された選択肢
上手いこと仕掛けられて、あらかじめ誘導された選択肢のなかから決めなきゃいけない状況。自分で決めて、選んでいるつもりになっているけど、実はそうじゃない・・・・気がします。
制限された自由のなかで
生きている。本物の自由というものを持ち合わせていないのでは?例えばテレビをつけてニュースを見れば、どのチャンネルも同じ様な話題をやっています。
なぜかは知らないが
スポーツでも天気予報でもどのチャンネルもきまって同じ時間帯。
結局適当に選んだチャンネルを眺めているけど、これって本当に選んだ事になるのかな。何かが違う様な気がします。
テレビもコンビニも便利だけど・・・
昼間コンビニで弁当を
買いに行ったら何種類か置いてありました。
からあげ弁当・カレー丼・中華丼・親子丼・・・
そこからひょいっと選んで自分で決めた気分になりました。でもなんかこれ、コンビニさんの「中年男の昼飯はこの4種類を与えておこう。」
「とりあえずこの中からなら選んでいいよ~」
という善意のおぜんだて(戦略)の上で転がされているような気もしないでもありません。テレビもコンビニも便利なんですよ。疲れて帰ってきた時にスイッチ入れれば何か番組やってて間が持つし・・・
腹減った時に、何もしなくても、あったかい弁当が食べられます。
毎日めいっぱい働いて疲れて帰ってきて・・・を繰り返すうちにふとテレビつけて、なぜかコンビニに立ちよってる自分がいる。
とにかくいっぱいいっぱいだから、面倒なことは考えたくないし、したくなくなりました。
それらを実行する余力もなくなっている気がしました。
なんでもかんでもいたれりつくせり便利にしますよ~♪だから余計なことは考えず、朝から晩までしっかり働いて、1億総活躍してね~♪
そいでそのお給料で便利をいっぱい買ってね~♪
何にも考えなくていいからね~♪
ってこの社会から言われてる。暗に命令、要求されているような気さえします。
面倒なことを受け入れる。そして選択する権利を取り戻す。
ごめんなさい。
私は無理です。降ります。
「からまつ、一億総活躍社会やめるってよ」
その代わり、面倒な事を自分で選んで楽しみたいと思います。
タイニーハウスって面倒でしょ?
他にもきっと色々あるでしょう。
そんなもろもろの面倒をすべて引き受ける。そのかわり自分の決断と行動を楽しみ、充実感を味わいながら日々をおくる。
そんな生活が私の理想です。
そうそう、先日私、タイヤの交換(冬タイヤから夏タイヤへ)を自分でやったんです。家族3人で、あーでもないこーでもないと、一仕事でした。今まではガソリンスタンドへ行ってお金を払ってやってもらっていました。
でも、これからセルフビルドをしようという人間がタイヤの交換も自分で出来ないのでは恥ずかしすぎる。そんなんじゃ家なんてとても建てられないだろうという事で、思い切って自分たちで挑戦してみました。
結果、めっちゃ楽しかったです!
お金の節約にもなったけど、なによりも出来るんだっていう充実感がありました。その後何日間かは、タイヤがはずれてこないか心配で車を降りるたびにナットをチェックしてましたけどね・・・。
そんな面倒な部分もありましたが、それを差し引いても楽しさと充実感が上回りました。やってみて良かったなと思っています。
結論
タイニーハウスって何だろう?
私なりの答えは「住む人が覚悟を持って自分の意志で選んだ家」
です。
その結果、少々小さかったり、低予算だったりするかもしれませんが、それはあくまで2次的な要因。
だからタイニーハウスに
同じものなんて一つもありません。
きっとその人だけのオリジナルハウスなのです。
私も、私たち家族のオリジナルハウスを作りたい。大変かもしれないけど、自分達で一から全部、作り上げてみたい。と、決意を新たにしました。
さて、タイニーハウスを作るには、まずは土地が必要です。
次回から、スモールハウスのセルフビルドが出来る土地を探して歩き回った、私達家族の体験談を書いてみようと思います。
このお話から始まり、
その1から、ひたすら連番でその2、その3と続いて行きます。
ちなみにこちらがシリーズ1番の人気失敗談です。
タイニーハウスのセルフビルドを開始しました!
(2017年3月:追記)
2016年の初めに、
タイニーハウスを建築するために、土地を購入しました。
そして本記事の中ほどにもちらりと書きましたが、タイニーハウスのセルフビルドを実践中です。購入した土地が山林のため、現在、開拓・伐採も同時に進めています。
私は、自分達の小さな家を車輪のついたトレーラーハウスタイプで作る事にしました。色々と自分で考え、悩んだ末、こういう家にしたいと思いました。
鉄骨のフレームを自作中の様子です。
自分で建てるのは大変です。本当にしんどい。正直に言って、ちょっとめげそうになる事もあります。それでも楽しみながら一歩一歩進んでいます。
面倒と引き換えに、自分の選択を満喫中です。
そして、タイニーハウスの木材部分の加工も始めました。上物は、昔ながらの日本の建築様式「在来工法」で作る事に決めました。
編集後記:2020年6月更新
前述した通り、その後、ご縁があって今は海外で生活をしています。それが出来る様になったのも、実はこの「タイニーハウスのセルフビルド」を始めた事がきっかけでした。
結局私は、タイニーハウスに実際に住む事はなく、日本を離れる事になりました。
しかしそれも「面倒なことを自分で引き受けるかわりに、自分の意思で選ぶ」という決断と行動を繰り返したおかげで、手に入れる事ができた道でした。
【タイニーハウスのセルフビルド】というものに出会わなければ、こんなに色々な事が経験できる人生にはならなかった。振り返るとそんな感謝の気持ちがわいて来ます。