アリホゾの刻みをチェックする。[木材の仕口・継手 第14話]

ただいま、大入り腰かけ蟻ホゾの男木(オス)と女木(メス)の製作まっただ中です。
出来上がった数が増えてくると、ある心配事が頭をかすめます。

これ、ちゃんとはまるんだろか?

非常に心配です。

やはりこれは確かめておいた方がいいだろうという事で、
仮組という程大げさではありませんが、ちゃんとはまるかどうかを
ちょっと確認してみました。

以前の記事で、大入れ腰掛け蟻の男木(オス)側の製作実践記を 書きました。今回は、それと組み合わさる女木(メス)側を作った 際の話です。 こんばんは、からまつです。 以前...

前回の記事はこちらです。

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蟻ホゾのチェック・仮に組んでみる

こちらが大入れ腰掛け蟻ホゾの男木です。

こちらが、組み合わさる女木です。

実際に試してみると

取り敢えず、一番取り出し易いところにあった
「いの4番(ホゾ穴の場所です。)」を資材の山から
引っ張り出して来て、おそるおそるはめてみました。

もう一押ししたいが抜けなくなったら怖いので、ここまでにしとこうか・・・。

一応大丈夫かな。

たった1か所試しに組んでみただけですが、なんかちょっと家っぽくて
感動しました。

この部分は、タイニーハウスの「土台」と「大引き」と言われる
パーツになります。「土台」は、家の柱などの荷重を支えて、
「大引き」は床の部分の重さを支えます。

写真のホゾ穴(長方形に掘られた部分)に柱が立ちます。

「アリ」の部分が出っ張ってしまうと
柱の平ほぞが入らないので、大丈夫かどうかも
チェックしました。

問題なさそうです。

よし。これは行けるなと嬉しくも一安心していると、
急に雲行きがあやしくなって来ました。

まずい。

即撤収です。

ただ、問題は、組む時に結構きつかった事です。
外す時に無理やり力を入れて、ホゾを痛めてしまったら
大変です。

仮組したら、外すのはちょっと大変です。

そうこうしているうちに、
今にもポツポツと来そうな気配になって来てしまいました。

あたふたしていると、あるアイデアが思い浮かびました。
土台(右の木)と大引き(左の木)を二つともそっと持ち上げて、
左の大引きの下に、薄い木片を1枚ずつ入れてます。

1枚いれたら、土台側の木を上から叩いて少しずつ
落していきました。

大引きの反対側にも木片をはさんで、水平を保ちながら、
少しずつ木片の数を増やして、外して行きました。

これは、用意した木片です。
平ほぞを作る際などに、丸ノコと鑿(ノミ)で欠き取るのですが、
その時に出たものを残してありました。

写真の様に丸ノコで切り込みをいれて、ノミととんかち(げんのう)で、
パシパシと木片を刈り取って行きます。この作業、とても気持ちが良くて
私は大好きです。

刈り終ると、こんな感じで沢山木片が出るので、形の良いものを
なんとなく取って置いていたのですが、役に立って良かったです。

少しずつ外れて来ました。ちょっと降って来ました。
出来るだけ濡らしたくないので、慎重に進めつつも
出来るだけ急ぎます。

良かった。無事に取り外す事が出来ました。
急いで材を片付け、ブルーシートを掛け、
この日の作業はおわりとしました。

まとめ

柱をホゾ穴に立てると、ちょっとやそっとでは外す事は出来なさそうなので、
柱は建前当日にぶっつけ本番となりそうです。

しかし、土台部分と梁と桁(ハリとケタ)は、ある程度は試し組みが
出来そうなので、一通り刻みが完了したら、ある程度仮組して、
チェックをしようと思います。

まだまだ当分先になりそうですが、いつか棟上げの日が来たら、
すごく感動するだろうなと、ちょっぴり嬉しくなった雨の日の午後でした。

本日は、【腰掛け鎌継ぎ】と呼ばれる継手の加工に挑戦した時の 話を。 タイニーハウスのセルフビルド計画。 現在は、木材(柱や梁・桁・土台などの構造材)の加工を行っており...
こちらの話につづきます。

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