田舎の人間・業者は素朴で良心的というのはウソ! [土地探し 18話]

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本日も土地探しの実践体験談のつづきです。

前回のお話はこちらです。

この記事は、2016年5月に書いた記事です。 こんばんは!からまつです。 ちまたの飲食店ではそろそろ、「冷やし中華はじめました」の看板が 目につきだす頃かと存じます。 ...

この辺りになると、そろそろ土地探しも後半戦となりました。

今振り返ってみれば後半戦だと分かるのですが、


当時はいったい、いつになったら私たちの土地に出会えるのだろう?
いつになったら家を作る事が出来るのだろう?

まず土地がみつからなければ何も出来ないではないか・・・。

と、暗中模索の日々でした。

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土地売買(不動産)コンサルタントは金持ち用のサービス

本記事では、タイニーハウスや小屋暮らしを実践する為に必要な、安く買える土地を 「どうやってネットで探せばいいのか?」、インターネットを使った土地探しの方法 について、少し詳しく書いてみ...

この記事で書いた方法で毎日リサーチをしていました。

しかし、私たちの予算内で、見に行きたいと思える土地はなかなか出てきませんでした。
続けるしかないと頭ではよく分かっているのですが、ついついため息が出てしまいます。

インターネット以外に何か他の手段はないか?

不動産情報サイトに頼る以外に何か他に方法がないだろうか?
そんなことを考えるようになりました。

もう既に自分達が買いたい土地のイメージ・条件は十分に固まっていた時期でした。

私たちが買いたい土地の条件については、
以前こちらの記事で書きました。
かなり風変わりな条件です。

インターネットでの土地探しに行き詰っていた私たちは、思い切って「売地の看板」に 書かれていた電話番号(業者さん)に電話をかけてみました。 そこから事態は動き始めました。 ...

気に入った土地を地主さんと直接交渉してゆずってもらえないだろうか?

現状の問題点としては、ネット上では、自分たちの希望の物件は出ていないという事です。
つまり、選択肢がないのです。

ならば、強引に選択肢を作るしかないと思いました。その方法は・・・。

住みたいと思う土地を、自分達の手で見つけて来て、
その土地の所有者さんに直接コンタクトを取る。

これしかない!しかし、こんな事が本当に出来るのでしょうか?

まあ、でも手当り次第にやってみるというのもいいかもしれないなあ・・・。
と考えていた時でした。

不動産の個人間売買のコンサルタントを行う業者を発見

妻どんぐりがある業者のホームページを見つけて来ました。
そこには、こう書いてありました。

個人間の不動産売買のコンサルタント

個人間の売買 ○○○ が地主と直接交渉します。

以下云々・・・・・

1、自分の理想の土地を探す。希望のエリアで 空地、未使用地などから本当に住みたい土地を探す。見つけた土地の所有者を調べて、直接交渉します。

2、通常の不動産仲介手数料より安くする事ができます。

3、低価格で購入が可能です。相場よりも安く手に入れられる可能性が高いです。地主さんに、「この土地を譲ってください」と情熱をもって説得します。

※文章は私が改変しています。

しかも、この業者の対応しているエリアは、
私たちが物件を探しているエリアと大部分、一致しています。

このページの、上にあげた部分以外の文章もなるほど、確かにそうだなと、
説得力のある内容でした。

妻どんぐり、問い合わせのメールを送る。

すかさずどんぐりがメールを打ち始めました。

早い。早いです。もしも私一人だったら多分何日か悩んでようやく問い合わせるか、結局面倒臭くなって、連絡すらしないパターンとなる可能性大です。
この辺りの行動力はさすがです。

せっかくなので、問い合わせで送ったどんぐりのメールの内容をここに紹介したいと思います(本人の転載許可あり)※長文ですので適当に読みとばしてください

件名 はじめまして。御社のHPを拝見しメールさせて頂きました。

内容 ○○株式会社 御中
○○  様

はじめまして。どんぐり(仮名)と申します。

突然のメールで、失礼いたします。

御社のホームページを拝見し、納得のいく土地探しをサポートしてくださる
考え方に感銘し、私たちの土地探しにも是非、お力を貸していただけたら
という思いでメールをさせていただいた次第です。

私たちは、東京都在住の3人家族です。(子ども1人)

・・・・以下長いので省略・・・・

そんな中、かねてより抱いていた自分たち自身の手で家を建て(セルフビルド)暮らしたいという想いが強まり、今年から土地探しを本格化させました。

蓼科、茅野、原村、富士見、小淵沢、
飯田市、駒ヶ根市、伊那市、岐阜(中津川)などにも足を運びました。

現地の印象に加えてそれぞれの土地について調べた上で
家族皆一致で、暮らしたい土地は【原村】に定まりました。

●原村は全域が都市計画区域外である為
セルフビルドには敷居が高くないということ

●井戸の条例も比較的緩いということ

・毎年楽しみにしている星空の映画祭や
八ヶ岳自然文化園周辺の環境が気に入ったこと

そして、土地の状態は【山林】が良いということ。

自分たち自身の力で伐採しその木材を、建材として利用し、家を建てたいからです。

5年〜10年の歳月を要して
ひとつずつ作業を積み重ね、完成させ
最終的には移住しようと考えています。

これらを踏まえた【私たちの求める土地】

●場所:原村

●所有権の山林で300坪程度

●ライフラインは、無しで可
(自分たちで井戸を掘削。
電気は引き込めるほうが有難いですが…)

●予算:200万円台

●土地内に平坦地があること

●接道しており、車でのアプローチが可能なこと

私たちが知りえる情報からでは容易く見つかる条件ではないことを痛感し
何度もあきらめかけましたが来年の夏には土地を手に入れそこで作業をしよう、と息子と約束し、楽しみにしているので

なんとかして、納得のいく土地を購入したいと試行錯誤している中
御社のホームページに出会いました。

私たちの土地探しをサポートして頂けないでしょうか。

大変恐縮ですがよろしくお願い申し上げます。

どんぐり

〒○○○−○○○○
東京都○○

TEL/FAX ○○○○
携帯    ○○○○
メール  ○○○○

長いです。長すぎて全文は無理なので、途中は省略してしまいました。
どんぐりは、5,6時間かけてこの文書を書いておりました・・・。

改めて、今読んでみた感想としては、長い。そして少しばかり重い。

それだけ真剣だったという事ですね。

コンサル業者返信なし!

ガン無視でしたね。

確かに若干重たいですが、せめて一言返信で、「そのような土地は探すのが大変難しいかと存じます。」くらいの対応はして頂けたら嬉しかったです。

どんぐりが結構落ち込んでいたので、私、改めてその業者のサイトを全部目を通したのですが、返信が来なかった理由はすぐに分かりました。

金のない客に用はねえ!田舎の業者は東京以上にドライ

その会社よくよく見ると、建築士さんの経営する工務店だったんです。

土地探しのお手伝いのページは、集客するためのフロントドアでした。

言葉はわるいけど、要は釣りページです。いい文章だったし、土地探しに悩んでたら思わず連絡したくなっちゃうような、そんなコンテンツでした。

直接、「家建てませんか!」じゃないんですね。

家建てる前に土地探すもんね。頭がいい経営者です。勉強になります。

私たちはそれに釣られてほいほいとエサに食いついた訳です。
でもほら、釣りって、食えない魚はポイッと海に捨てもどしますよね。

「ああ、残念、雑魚がかかったわ。」という感じです。

要するに、家を建ててなんぼっていう会社だったんですね。

マネタイズ(もうける)の手段としては、何千万円かで家を建てて、そのうちの例えば10パーセントなりを、「設計費」「コンサル費」などで抜いて利益を上げるというものでしょう。

土地探しを採算度外視で手伝っても、4500万円の家を建ててもらって、10パーセント抜けば、450万円は入ってくるから、十分利益はとれそうです。

材料費のコストカットや、各業者からのキックバックとか考えたら、粗利10パーセントどころじゃないですよね。そのあたりは、業者さんのスタイル次第で利益額はいくらでも調整可能でしょう。

うちらは客ではなかった!

セルフビルドするんですよね。私たち。そんな奴らは客じゃないです。
しかも、建築確認申請が必要ない、都市計画区域外の原村をわざわざリクエストしている訳です。

これって、「建築士に、確認申請とかで金を払いたくないんです。」といっている様なものですね。そら、向こうからしたら、ガン無視したくなる気持ちも理解できます。

結論:金のない奴は自分の足で探すしかない!!

もう、間違いないです。これです。
自分で直接、地主さんの所に足を運ぶしかない。

シンプルな結論が出たところで、土地探し実践編、次回に続きます。

「田舎の人間は人がいい」とは一概に言えない

どんぐりはこの件、今でもかなり根に持っているようです。
私が土地探しの失敗談としてブログに書かせてくれと頼んだら、
この業者を実名で書いていいよ、と言われました。

女性を怒らせたらこわいですね。

ただ、相手もビジネスなので、ここは割り切っていきましょう。
ブログのネタにもなったし・・・

自分達だって似たようなことはしているんだね・・・

自分達も自営業で、時にネットで物を売ることがあります。

先日も、日本のサイトで、日本語で、日本人向けに販売しているのに、何故か、
ブラジル人からポルトガル語で、「ブラジルまで郵送オーケー?」

と問い合わせのメールがありました。最近のグーグル翻訳はすごいですね。
おかげでメールの内容を理解する事が出来ました。

その時は、私もどんぐりも、

「おいおいおい。面倒くせえやつ来たな。せめて日本語に訳して送るとか出来んのかい?」

という訳で、速攻で「ごめん、無理!!」

という返信(グーグル翻訳のポルトガル語で)をしました。

仕事である以上、全てのお客さんには対応できない。
守備範囲外のものは無理せず断らないと、時間が足りなくなってしまいます。

だから、ビジネス(お金を稼ぐ、そして生き残っていく)として考えた時に、
この業者の取った態度は決して間違っていません。

金にならない私たちに、メールの返信で時間を使うくらいなら、その時間をクライアントの
ために使った方が、より顧客の満足度も上がるでしょう。

ある意味、徹底していてプロフェッショナルです。

そして、家を建てる客を探すために、
土地探しのサポートをする(土地を探していいる段階から囲い込む)という手法。

こういう集客方法も頭がいいなと感心しました。ちょっとあか抜けない、手作り感あふれる
ホームページなんかも、田舎のいい人、素朴な感じをアピールするための演出ですね。

分かります。実際は東京の人よりも、ずっと割り切れていてドライですけどね。

みなさんも、田舎の業者さんの、物腰や風貌、周りののどかな景色から、人の良い親切な
業者さんだなと、つい油断して、無条件で判断するのはやめましょう。

田舎の業者は手強いです。人も仕事も金も少ないタフな環境でしぶとく生き残っているのですから。

東京でバブリーな雰囲気醸し出してオラオラいわしてる会社の方がまだ分かりやすい分、
警戒心が働きます。

まあ、うちらぐらいお金がないと、どっちにも引っかかりたくても引っかかれない
というのが悲しい現実。

ただ、お金を持っていて、退職金で田舎に移住とか考えているような方はよくよく気をつけた方がよいと思います。しっかりと自分で見極めて付き合うに足る業者か判断しましょう。

自然が豊かな所(田舎)は、素朴で親切で人がいいってやつ。あれウソな。実際には都会でも田舎でも、いい奴いるし、わるい奴もいる。たいして変わんないから・・・。

ですので、幻想を抱いて、勝手に幻滅するのは止めましょう。

以上、田舎人と都会人、両方と接する機会の多い、からまつの人間観察レポートでした。

こんばんは!からまつです。今日は挨拶もそこそこに、土地探しの続きのお話を。 気に入った土地を地主さんに直接交渉してゆずってもらえないだろうか? 前回のお話 で書いた通り、なか...

小さな家づくりのための土地探し 19話へつづきます。

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