閉鎖登記簿謄本の取り方&土地の素性・履歴を調べる [土地探し 23]

土地の購入すべく、買付け(購入申し込み)を入れる段階まで来ました。
ここで、最終確認として、閉鎖登記簿謄本を取得し、この土地の履歴を確認しました。
万が一にも、過去に薬品・化学工場などがあったりしたら大変です。
祈るような気持ちで確認しました。

こんばんは!からまつです。

今日は土地探しのお話のつづきです。

前回、土地の電磁波について調べた私たち

電磁波測定器を使って、土地の電磁波を調べた時の体験談です。電界も磁界も目に見えないものだけに、色々と不安な気持ちになりました。そこでしっかりと自分で電磁波を測って、購入しても大丈夫な土地なのかを確...

ここまでで、いくつかの不安材料をクリアできたので、
購入についていよいよ真剣に考える段階に来ました。

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閉鎖登記簿謄本とは?

閉鎖登記簿とは、一筆の土地または一個の建物の登記記録が閉鎖された場合に、その閉鎖された登記記録が保存される帳簿(または磁気ディスク)のこと。 … 希望すれば、閉鎖登記簿の閲覧や、閉鎖登記簿謄本(閉鎖謄本)の交付を受けることもできる。

はい。何がなんだかよく分かりませんね。かなり簡単に表現すると、過去、どういう人たちが、どういう経緯でこの土地を取得し、手放したかが、江戸時代末期(あるいは明治初期)から全部書いてある、【土地の履歴書】のことです。

これを見る事により、土地の履歴・素性を調べる事が可能になります。

土地の素性・履歴を調べる

私が気になっていたのは、この土地は以前、
どういう使われ方をしていたのだろう?という事でした。

過去に化学工場や、産廃業者が所有していた土地だったら、土壌汚染が心配です。
人目につきにくい、山の中の土地には、しばしばこういった用途で使われていた土地が
眠っている事があります。

土地の登記事項証明書は既に取得してあったので、
現所有者が遠方の不動産会社であること、
30年ほど前に、公売で取得したこと。

現況から、その後は放置されて動きがなかった事はわかりました。

それ以前はどうだったのかな?と興味がわきました。

今、私が住んでいる場所は、一応東京都ですが、山の中の田舎です。

そこでの経験上、山はそのイメージほど、クリーンではないのです。

どういう事かというと、うちの近所を散歩して、山道をずんずん登っていくと、

至る所に「不法投棄禁止・監視中」の看板があります。しかも結構な奥地までです。
ここまで地元民以外は入って来れないだろう?
という様な道の脇にも看板があり、びっくりします。

人は、ゴミを捨てるためなら、すさまじい行動力を発揮します。

更に、山中の道沿いには、
「産廃業者さんの資材置き場(という名目?)」が意外とあってこれも驚きでした。

この、私のお気に入りの散歩道(ただし、真昼間から歩いていると、変な人と思われるので
注意)は、彫刻家、陶芸家の工房や、炭焼き工房などが点在しています。

水にも困らない場所なので、小屋暮らしの方もいらっしゃるのではないかと思っています。

つまり、一目を気にせず生活したい自由人が集まる場所は、
人目を気にせず活動したい?法人組織も引き寄せる場所なのです。

閉鎖登記簿謄本の取り方

閉鎖登記簿謄本は、ネット(オンライン)で、PCで取得するという事は
出来ません。実際に管轄の法務局まで行って取得します。

ちなみに、誰でも自由に取得する事が出来ます。
赤の他人の土地でも自由に取る事ができ、資格も必要ありません。

法務局へ行き、閉鎖登記簿謄本を取得する

私が、山の中の土地を探していることを、
田舎の知人に話すと、彼は真顔で、

過去にその場所に、化学薬品工場とかがなかったかどうかだけはしっかり調べろ。

と言いました。

ここは、田舎の先輩の教えを忠実に実行したいと思います。

登記事項証明書と閉鎖登記簿謄本のちがい

閉鎖登記簿謄本」は、
過去の土地の取引が全て(江戸時代以前は分かりませんが)記録されています。

対して「登記事項証明書」には、
現在の所有者がどのように土地を取得したか
(売買・相続など)は記載されていますが、過去の所有者の情報はわかりません

繰り返しになりますが、「閉鎖登記簿謄本」は、
オンラインでは取得できず、法務局まで直接足を運ぶ必要があります。

私たちは、管轄の法務局を調べて、そこへ向かいます。

IMG_7854

こちらが実際に取得した「閉鎖登記簿謄本」です。

この土地の場合、謄本が2枚に分かれていて、
2枚分の金額を請求されました。

しかも、割とお高いです。600円×2枚。

痛い出費ですが、平静を装います。

昨年、うちの親父がなくなり、
突然父の銀行口座が凍結されてしまったため、
私は母に頼まれて、父の「閉鎖登記簿謄本」を取得しに行きました。

口座の凍結解除のために必要な書類のようです。
人にも土地にも「閉鎖登記簿謄本」というものが存在するようです。

その際、役所で(人の場合は管轄の役所で取得します)
請求された手数料は、なんと2500円でした。

「閉鎖登記簿謄本」は高い。と頭の片隅に留めておいて下さい。

IMG_7855

こちらが、閉鎖登記簿謄本の内容です。
明治時代から始まっており、古い記載は手書きになっていました。

この土地の履歴を確認しました。

1.明治時代 寄付される

・・・いきなり、気前よく寄付されちゃってました!集落から離れ、高い所にあるので、利便性が良くなかったのか。それとも痩せた土地で畑に向かなかったのか・・・。

前者であることを祈ります。

寄付をうけ、取得したのは地元の神社?さんのようです。
(字が達筆すぎて確信はありません)

2.農地として、個人の方が取得

その後、いきなり、時代は飛び、昭和。戦後まで長らく放置されていた模様です。
昭和20年代、個人の方が農地(畑)として取得した模様です。

3.相続を経て別個人へ売買される

その方の奥さんが相続した後、また別の方が売買で購入されたようです。

4.いきなり差し押さえられる!

Why? いきなり差押の文字が踊ります・・・

滞納・・・国税・・・なんか、ダークキーワードが並んでいます。
いったい何やらかしたんだ?

5.公売となり、現在の所有者が取得する

その結果、公売となり、昭和50年代後半、
現在の所有者(遠方の不動産会社)が公売にて取得したようです。

以来、30余年放置され、今に至ります。

まとめ

人に歴史あり、土地にもまた歴史ありですね。

正直、この履歴を最初に見た時の感想は、「うわ~なんか重たいな。

と私は思ってしまいました。

土地を買う時って、転売目的とかじゃない限り、
「よし。ここは未来永劫、我がファミリーの土地じゃ。」
というくらいの気持ちで買うんじゃないかと思う訳です。

おそらく、この土地を所有した歴代オーナー各々がそう思っていたんじゃないのかな。

私が、ここを買っても。いつかはこうして履歴の中の数行になっていくのかしら?・・・。

そう感じてしまいました。そしてまた誰か別の人がこの土地を買うのだろうか?

そんな事を考えていたらなんだか、
もやもやと、何とも言えない気持ちになりました。

嗚呼、人死して、土地死なず。

結論

とりあえず、薬品会社とか、そういうのはなかったからオッケイです。

次回の話へつづきます。

ようやく理想の土地に巡り合えたと思ったのですが、不動産屋さんからもらったメールには、信じられない1文がありました。 建築基準法の接道義務を満たしていないため、この土地に家を建てられないと...
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