タイニーハウス・小屋暮らしのための安い土地、ネットでの探し方と心構え 

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本記事では、タイニーハウスや小屋暮らしを実践する為に必要な、安く買える土地を
「どうやってネットで探せばいいのか?」、インターネットを使った土地探しの方法
について、少し詳しく書いてみます。

これは、私自身が実際に使った方法です。

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タイニーハウス自作・小屋暮らしを実現するための格安物件の探し方(インターネット活用編)

競売と不動産情報サイト

まず、格安の土地物件の情報を仕入れる方法は大きく分けて2つあります。

競売(公売なども含む)情報をチェックする

一つ目はご存知、競売です。私も今回の土地探しの際に、競売情報をチェックしたのですが、丁度タイミングがよろしくなかったようで、開催期間中のものを見つけることは
出来ませんでした。

ただ、岐阜県の5LDK中古戸建て(山奥です)が、ある不動産屋さんで、
380万円という価格で売りに出されていたのですが、

過去の競売落札情報を調べていたら、偶然、その物件を見つけることが出来ました。

落札価格は181万円でした。

ということは、この業者さん、181万円で仕入れて、ほぼ200万円を上乗せし、
380万円で転売しようとしているという事になりますね。

う~む。すごい商売です。うらやまけしからんです。

ただ、グーグルマップの航空写真でこの物件を見てみると、なにやら黒い高級車が
敷地に何台も止まっており・・・ただならぬ気配を感じました。

グーグルマップの写真は、少し以前の写真のはずなので、
おそらく競売前の様子が写っていたんじゃないかと思うのです。

落札後に、前所有者(占有者)を立ち退かせたり、
残置物(前の人が置いていったもの)を
片付けたりといった手間
を考えると、
200万円の上乗せも、ぼったくりでは
ないのかもしれません。

ともあれ、180万円で仕入れて倍額以上で販売しているのは間違いないので、
「競売で安く土地や物件を手に入れる」という選択肢は「あり」ではあるなと思います。

土地のみ(建物などがない)の競売の場合、占有者(今その物件に住んでいる人)も
いないので、しっかり勉強して望めば、格安で土地を手に入れられる
チャンスはありそうです。

ただ、私は実際には競売物件に、一度も入札もした事がないので、
そのデメリット、危険性については把握していません。
あと、競合がいたり、人気のエリアの土地の場合は、
それほどお買い得じゃないこともありそうです。

なので、「競売は有効な選択肢である。ただし徹底的なリサーチと勉強は必須」
という形でお伝えしておきます。

不動産情報サイトを通してリサーチする

もう一つの選択肢は、不動産情報サイトを検索して、希望の土地を見つける方法です。
こちらの方が、より一般的なやり方と言えるでしょう。

1・大手の情報サイトで検索する

まず、手当たり次第に、

SUUMO (スーモ) http://suumo.jp/

田舎ネット.日本    http://www.inakanet.jp/

田舎暮らし情報館  http://www.inakakurashi.jp/

ふるさと情報館   http://www.furusato-net.co.jp/

など、大手の不動産情報サイトで「500万円以下」、選べる場合はもっと低価格で
検索をします。その中で気になったものをリストアップします。

2.エリアをしぼって、中規模の不動産情報サイト、更に自社サイトにしか土地・物件情報をのせていない会社を探す

次は少しエリアをしぼって見ていきましょう。

私の場合ですと「長野県・山梨県」にエリアをしぼりました。すると、

信州田舎暮らしJOHO   http://www.inakagurashi-joho.jp/

というサイトが見つかりました。私が調べたい、長野・山梨県の土地情報が掲載されていますので、ここでも 「500万円以下」あるいは設定できる最安値でフィルターをかけて、
気になる物件をリストアップします。

自社サイトはあるけど、他の大手サイトに情報を流していない会社は狙い目

更にもう少し情報をしぼります。例えば私なら「八ヶ岳周辺 土地」「北杜市 不動産」
「諏訪郡 不動産」などで検索して、ローカルな不動産会社のサイトをチェックします。

すると、「あれ?この物件はスーモに載ってたな。」とか
「あっ!これ田舎暮らし情報館でリストアップしてたやつだ!」

など、情報が拡散しているものと、

「おおっ。この物件は初めてみた。どこにも載ってなかったぞ。」というものも出てきます。

自社サイトにしか載っていない物件は、露出度が低く、ひっそりと
お値打ち物件が眠っていることがありますので、しっかりとチェックです。

特に、あまり精錬されたデザインではない、「サイト」って言うより、
一昔まえの「ホームページ」と呼びたくなるようなところは、しっかり見ます。

つまり、見づらくて、とっとと違うサイトへ飛んでいきたくなるような
お店のホームページの事です。

こういう不動産屋さんのページは、面倒くさがらずにしっかりチェックします。

あなたが、「見づらくて、さっさと違う会社に行きたくなった。」訳です。
「他の人だってそうだと思いませんか?」

という事は、丹念に探せば、他のライバルが見つける事が出来なかった物件、
お値打ちな物件が残っている可能性もゼロではないですよね。

すごく分かりにくいところによい物件情報があることもありますので、
宝探しのつもりでがんばります。

いきなり、ローカルな会社からチェックをしない訳

大きなサイトから順番に見るのには理由があります。
それは、どこが「元付け業者」なのかを見分けるためです。

元付け業者とは、直接、売主さんから土地(あるいは建物でも)の
売却を依頼された業者さんの事です。

対して、「客付け業者」というものも存在します。

「元付け業者」が「うちはこういう売り物件情報がありますよ。」というのを公表すると、

それを見た「客付け業者」がそれを自分のお店のサイトにアップしたり、
大手の不動産情報サイトにアップしたりして、お客さんを探します。

その場合実際の取引はこうなります。

売主→元付け業者A→客付け業者B→買主

この時、Aは売主さんから仲介手数料を、Bは買主さんから仲介手数料を
それぞれもらいます。それが、A、B、各々の利益となります。

対して、売主さんから物件の売却を依頼された「元付け業者」が、
直接自分で、買い手を見つけた場合、以下のような取引になります。

売主→元付け業者A→買主

このケースでは、Aは売主と買主の両方からそれぞれ仲介手数料をもらうことが出来ます。
単純に、「客付け業者」をはさんだ時と比べて2倍の利益を得ることができます。

この形の取引を俗に「両手」と呼んだりします。
客付け業者が間に入る取引は「片手」とよばれます。

価格交渉が必要な場合は元付け業者に直接交渉できた方が、買える可能性が上がる

例えば、希望価格100万円で、売主さんから土地の売却の依頼をうけた、
元付け業者Aがいたとします。

買い付け業者Bが、満額の100万円で購入希望のお客さんを見つけてきたとします。
その場合、仲介手数料を仮に3パーセントとすると、Aの利益は3万円です。(Bも3万円)

丁度その時、Aの事務所の電話が鳴りました。この土地を90万円で
買いたいというお客さんからの電話でした。

もちろん、売主さんの利益を最優先するのなら、
「既に先客がいる」ことを伝えるべきでしょう。

ただ、Aが、自分の利益を優先させた場合はどうでしょうか?

90万円で「両手」で売った場合、Aの利益は、2万7千円×2で
5万4千円の利益となります。

一方、100万円満額で売った場合は、「片手」なので、
利益は3万円。倍額近い差が出るのです。

そこでAは、先の客付け業者からのオファーを握りつぶし、
自分のところに直接申し込んだお客を優先させます。

格安物件の場合は元付け業者を見つけないと買えない事が多い

今、例に出した金額は100万円。私にとっては高額なんですが・・・。
実際の不動産取引ではたいていもう一桁、あるいは2桁違うことが多いでしょう。

その場合は、たとえ客付け業者さんが間に入って「片手」取引となっても、
入ってくる仲介手数料も大きくなるので、元付けの業者さんも問題ないのです。

しかし、100万円レベルの取引では、「片手」だと割りにあわない・・・
と感じる業者さんが多いと想像できます。

なので、安い土地の場合は、少しでも買える確率を上げる為に、
元付けの業者さんを探す努力は惜しまない方が賢明です。

元付け業者の見つけ方

元付け業者の見つけ方ですが、物件情報の詳細の中で「取引態様」という項目があります。

そこに「専任」と書いてあれば、元付け業者です。ここが「仲介」となっている場合は、
これだけでは判断が難しくなります。

そこでその会社の自社サイトをチェックします。

不動産屋のタイプによって、自分のサイトには元付けの物件しか載せないところと、
元付け、客付け関係なく載せるところがあります。

最初はちょっと判断は難しいですが、大手サイトから順番に何度も見て行くと、
その不動産会社がどっちのタイプか分かるようになってきます。

いざ資料をもらって現地について、「売地」の看板を見つけたら、
違う業者さんの名前が書いてあった。という事があります。

その場合、元付け業者はその看板の会社です。資料をくれたのが客付け会社となります。

※また、稀に資料の「取引態様」に「売主」と書かれていることがあります。
このケースでは、その不動産会社自身が売主です。つまり、自分の持っている土地を
自分で販売している訳です。この場合は、「仲介手数料」はかかりません。

定点観測が大事

以上の過程で、気になる物件、見に行きたい物件が出てきた場合、
問い合わせをして物件の資料を送ってもらい、現地へ見に行きます。

いくつか見て、価格交渉し、土地を購入できればベストですが、
なかなか上手くいかないことも多いと思います。

すると、もうこのエリアの気になる物件は全部見ちゃった・・・。
という状態になる可能性が高いです。

その際も、毎日、あるいは3日に一度、あるいは週に一度でもよいので、
定期的にネットで大手サイトから順番に検索しましょう。

すると、新着物件や、既存物件で、最初は手が届かない価格だったのに、
値下げで射程圏内に入ってきた物件などを、すばやく発見できます。

また、今まで見向きもしなかった物件が、その地域に詳しくなった為、
良い物件の可能性があると気づいたりする
こともあります
(そういう物件は写真の撮り方が下手だったり、適当だったりして、
本来の実力以下のポテンシャルに見えているものが多いです)

土地探しに疲れたら・・・。

なかなか良い土地が見つからず、やっと見つけたと思ったら、
寸前のところでライバルに先を越された・・・。

そんな事も長い土地探しの旅路では十分にあり得ます。
(私達にもありました。)

その後、探しても探しても全然みつからず、
家を建てる以前に、土地探しで疲れ果ててしまうこともあるでしょう。

土地探しに一番大事なもの、それは「折れない心」
ネットで情報をチェックしても、収穫なしの日が続くとモチベーションが落ちてきます。

モチベーションが落ちても機械的に検索する

でもここでぐっとこらえて、機械的にでも情報の検索を続けた方がいいです。
私が最後、購入した物件を見つけた時は、丁度こんな状態のときでした。

「あ~全然ないわ~。」とつぶやきながら、

ローカルな不動産会社のサイト(カテゴリー分けが非常に見づらく分かりにくい)を
眺めていた時、安い価格帯の所に1550万円の物件が載っていました。

「明らかに高すぎる・・・。間違えだろうな。」と思いながら、普段ならスルーするのですが、なぜかその時は妙に違和感をおぼえ、その物件をクリックしました。

すると、一番高い物件は1550万円でしたが、そのエリアのもう1つの物件が、
すごくお値打ちな値段で掲載されていました。

1つの物件情報をクリックしたら、2つの物件情報が出てくる時点で
あきらかにサイトの作り方にミスがあったと分かります。

このページ、私は10回以上見ていたはずなのですが、
この時初めて、その土地の存在に気がつきました。

結果的に私たちは、その土地を購入出来ました。
相場を考えるとかなり安い金額でした。ライバルがまったくいなかったためです。

サイトの設計ミスで、売り物件情報がほぼ閲覧不能な状態で、
長らく放置されていました。

多分業者さんは「なんで売れないんだろう?」「ここは需要ないんだな。」
と思っていたのではないかと思います。

実際は、「売られていることが、分からなかったため、売れなかった。」んだと思います。

そんな自分の体験からですが、出来るだけ定期的に情報をリサーチしましょう。
私がその物件に気づけたのは、そのサイトを何度もしつこく見ているうちに
わずかな違和感に
気づけた為だと思います。

その物件はずっとそこにあったのに、全く気づかず、ずっとスルーしていました。
一、二度見ただけで、もうないと決めつけていたら見つけられませんでした。

あきらめなければ、いつかきっと見つかるはずです!

具体的な土地探しのイメージが少しでも思い描いて頂けるように、
私の土地探し体験談をご紹介いたしますね。

その1から連番になっていて、全30話です。手痛い失敗談から、
最後に希望の土地を購入するまでの体験を全部まとめました。

こんばんは!からまつです。 私が実現を目指している「タイニーハウスをセルフビルド計画」 スモールハウスを作り始める前に建てる場所が必要です。 よってまずは土地を探...

本ブログ「タイニーハウス物語って何?」と、興味を持っていただけた方は、
こちらのページをぜひご覧ください。

このブログは、私(からまつ)とその家族(妻1人子供1人)が、土地(山林)を手に入れ、開拓し、森の中に小さな家(タイニーハウス)を自作(セルフビルド)することを目指す活動の記録です。 ...

事前に土地取引に関する最低限の知識は身につけておきましょう

注意▼

最後に少し注意事項です。安い土地を見に行くと、10件中7、8件までが、
安いのには理由がある。」物件です。つまり、価格相応、いや、その安い価格でも
絶対に買ってはいけない土地であることがほとんどです。

これは、何件も現地へ見に行けば、自然と見る目がついてくるのですが、
パッと見てすごく良い土地でも買ってはいけないものがあります。

それは、法律が絡んだ物件です。目には見えない隠れたリスクの存在する物件
といってもいいでしょう。

例えば、「擁壁物件」。南側が開けてものすごく日当たりと景色が良くて安い!

一瞬、舞い上がりますが、南側の擁壁の高さが2メートル以上ある場合、
この擁壁を安全基準に見合うよう工事しないと、家が建てられない。
そういうケースがあります。そして、工事費用は数百万円~1千万円・・・。
そりゃ、安いわな。

他にも、見た目は明らかに道路が土地に接しているのだけど、建築基準法上では、
道として認められていないために、家を建てられない物件。

俗にいう「接道問題物件」など、いくつか気をつけなくてはいけない土地のパターンが
あるので、それらは、事前に勉強して頭に入れておきましょう。

私は、この本を最初読んだ時、「色んな例があるけど、全部特殊そうだし、
自分には関係ないかな・・・。」という感想を持ったのですが、

安い土地を探していたら、本で読んだのと「同じ問題の土地」に頻繁に出会い、
ちょっと笑ってしまいました。

ただ、間違ってそんな土地を買ってしまったら笑えないので、
事前に最低限の知識は身に付ける努力が必要です。

この本、中古で1円から購入できますが、現在絶版なのか新品がありませんね。
良い本なのに残念です。

内容もさることながら、この本のamazonのレビューも
すごく参考になります。レビューを書いている人のほとんどが、
実際に土地を探している人、購入した人だからです。

類書もたくさんあると思いますので、土地を探すにあたり、
1冊くらいは、こういった本を読んで勉強しておく事をおすすめします。

「不動産屋さんの言う事は、100パーセント信用せず、必ず自分で確認する。
自分で役所に電話してみて、確認する。自分で、登記情報を取得して確認する。」

買うのはあなたです。決して人まかせにしてはなりません。

不動産屋さんを信頼しても良いでしょう。ただし、必ず自分で確認する癖をつけましょう。不動産屋さんも人間です。悪意はなくても勘違いしていたり、言い忘れたり、
調べ忘れたりのミスは、必ずある、必ず起こるという前程で
コミュニケーションをとりましょう

決して、鼻から疑ってかかり、けんか腰になれと言っているのではありません。
もしも相手方の情報に誤りがあれば、穏やかにそれを指摘し、
再確認をお願いするだけで大丈夫です。

あなたの目的は、希望の土地を手に入れる事で、不動産屋さんと仲良くすることでも、
けんかする事でもないのです。

大切なことなのでもう一度言います。

買うのはあなたです。決して人まかせにしてはいけません。

あなたは今、自分が自由に、思いのままに過ごせる土地、自分だけの王国(Land)を
探して動き出したのですよね?あなたは、その土地の王になるべき人です。

王は、自分の意志で自らの土地(王国)を選ぶ、決めるべきです。
安易に他人まかせにしません。自らしっかりと調べて、確認し、決断するのです。

みなさんが、素敵な土地と出会えることを心から祈っています。

大丈夫です。ぜったい辿り着けますよ!

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