腰掛け鎌継ぎ(男木)の製作に挑む。[木材の刻み・仕口&継手 第15話]

本日は、【腰掛け鎌継ぎ】と呼ばれる継手の加工に挑戦した時の
話を。

タイニーハウスのセルフビルド計画。
現在は、木材(柱や梁・桁・土台などの構造材)の加工を行っております。

アリホゾの刻みをチェックする。[木材の仕口・継手 第14話]
ただいま、大入り腰かけ蟻ホゾの男木(オス)と女木(メス)の製作まっただ中です。 出来上がった数が増えてくると、ある心配事が頭をかすめます。 「これ、ちゃんとはまるんだろか?...
前回までの話で、【腰掛け蟻ほぞ】と呼ばれる仕口の加工に挑戦していました。
続いて挑むのは【腰掛け鎌継ぎ】という継手です。

見た目がかなり複雑なので、初挑戦の私が上手く作れるかどうか、
かなり不安もありましたが、

「取り敢えずやってみない事には、始まらない!」

という事で、とにかく挑戦してみました。

今回は、男木(オス)の方の製作記録を報告します。

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腰掛け鎌継ぎ(男木)の作成

製作手順や、寸法は、私がセルフビルドの教科書にしてる、
「100万円の家づくり・小笠原昌憲(著)」を元に行いました。


改訂新版 100万円の家づくり: 自分でつくる木の棲み家

1.墨付け(下書き)をする

まずは、墨付けをします。

墨付け作業は、腰掛け鎌継ぎ(オス)部分だけでなく、
他の全ての仕口・継手を下書きしました。

基本的には外でやっているのですが、どうにも寒い時には、
こんな感じで廊下に3メートルと4メートルのヒノキ材を持ちこんで、
作業しました。

中に入れるのも外に出すのも非常に大変なので、
効率の悪い事この上なしです。

こちらが「腰掛け鎌継ぎ(男木)」の墨付け部分です。
サイズは「6寸鎌」と言われる寸法で、頭の三角の部分が3寸(9センチ)、
首の部分も3寸、合わせて6寸(19センチ)あります。

通常の住宅の場合は、4寸鎌~5寸鎌というサイズが主流なので、
少しばかり贅沢な作りですね。

こちらは裏側部分です。今回作る鎌継ぎは、腰掛け部分に一部「目違い」という
技巧が入っているため、写真の様に残す部分があります。
なので、正確には「腰掛け目違い鎌継ぎ」の亜種を作成します。

残す部分を間違って切り落とさない様に気をつけなくてはなりません。
何度も図面を確認しながらやるのですが、こういう立体的な部分は、
いつも頭が混乱します。

腰掛け鎌継ぎの作り方・手順~実践編

それでは、さっそく実践編のレポートです。
かなりびびりながら、少しずつ製作しております。

1.裏側から角ノミで半分掘る

最初に残したい「目違い部分」のまわりを裏側から角ノミで掘って行きます。
その際、彫り込むのは、材の半分までです。

残りの半分は、残してそのまま使う(必要になる)部分なので、
ここは慎重に行います。半分まで削らす、少しだけ多めに残して、
最後に手ノミでさらうイメージです。

なお、「100万円の家づくり」の場合は、これら部分は、一番最後に
ノコギリと手ノミで欠きこみを入れて完成させております。

私の場合は、出来るだけ手作業が入らない方が、精度が出そうな気がしますので、
出来るだけ角ノミを使いました。

2.表側を向けて、「クビ」の両サイドの部分を掘る

次は、表側へと材をひっくり返して、角ノミをセットします。

そして、「鎌継ぎ」の首の部分の両サイドを掘りこみます。
深さは、今度は半分よりもやや多く掘っておきました。

3.材の端を落とす。

写真で印をつけた線より左側はいらない部分なので、ここで端を落としてしまいます。

4.「鎌」の部分を丸ノコで加工する

次は、鎌(頭の三角)の部分を丸ノコで切り込みます。
深さは材の半分強です。

この時、フリーハンドではなく、傾斜定規を使ってカットしたかったので、
写真のように添え木をしてクランプを使って固定しました。

添え木と加工する材は垂直になるようにセットします。
こうすると、傾斜定規を使って上手く切る事が出来ました。

なかなか上手く行ったぞと、喜びながら、傾斜定規の角度を変えて、
反対側も切り込みます。

これで、「鎌」の部分はオーケーです。

5.下半分を切り落とす

次は、いよいよ不要となる下半分を切り落とします。
間違えて、必要な部分まで切ってしまったらアウトなので、
非常に緊張しました。

材の側面を上にして切り込みをいれます。丸ノコの切り込みの深さは
最大(65ミリ)にセットしました。

そして、今度は材を180度ひっくり返して、
反対の側面からも切り込みます。

切り離した下半分です(この写真は後日撮影)。
一発ではきれいに取れないので、グラグラした状態になったら、
くっついている部分を見つけて、慎重に手のこぎりで、切り離しました。

切り落とした反対部分はこんな感じになります。

写真の黒丸の部分(目違い部分)をしっかり全部残す事と、
黄色い丸部分(腰掛け部分)を半分だけ残す事が大事です。

あとは、手ノミを使って、きれいに高さを整えて行きました。

何個も作っていると、「これは結構いい感じだな。」とか

「あっ。これちょっとイマイチ・・・。」とか、

出来不出来が出てきてしまいます。
まあ、仕方がないですね。

やっぱり、最初に作ったものと較べると
後から作ったものの方が上達を感じます。

ちなみにこの写真のは、「なかなか上手くできたバージョン」です。

6.すべり勾配&バリを取って完成

まだ、写真の部分にバリ(角ノミの削り残し)がありますね。
この部分を取り除いて、さらに、滑り勾配をいれてやると完成です。

こちらが完成した「腰掛け鎌継ぎ(男木)」です。
あとは仮組してみて、必要に応じて微調整をしていきます。

この日は、すべり勾配を入れる際の写真をとり忘れたので、
別の日に違う材で滑り勾配をいれたのが以下の写真です。

この様に「鎌」の部分に勾配を入れておきます。
こうする事で、実際に組み立てる時に滑らせて
組み入れやすくなります。

すべり勾配が入りました。

次回は、「腰掛け鎌継ぎ」女木の製作実践です。

腰掛け目違い鎌継ぎ(女木)を作る[仕口・継手  16]
腰掛け鎌継ぎの女木(メス)側の製作にチャレンジした時の記録です。 角ノミを使って、出来るだけ手ノミ・手ノコギリのフリーハンドな製作部分を 減らすように工夫して作りました。 こ...
こちらの話につづきます。

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