通りすがりのワイルドマンに伐採の手ほどきを受ける~偏芯木のツルの残し方

こんばんは!からまつです。今日は早速、昨日の話のつづきに行きたいと思います。

(前回のお話)土地の入り口エリアにある、高木「(コードネーム)ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングル」を伐採するために、ロープを掛けようとしてた私たち(私と妻どんぐり)でしたが、敢え無く失敗。

「今日は一旦切り上げかな。」と半ばあきらめモードの中作業していると、突然、土地の前に軽トラが止まりました。車を降りてきた、カウボーイハットのワイルドマンは・・・・。
https://tinyhouse-story.com/wellcometothejungle01

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突然の伐採講習会はじまる

ワイルドマンは伐採プロフェッサー!

軽トラから降りた、ダンディーなワイルドマンは、ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングルを見ながら「そこまで高い位置にロープを掛けなくても大丈夫だよ。」

と一言仰りました。

私「低い位置に枝がなくて、どうしようか迷っていました。」

ワイルドマン「上手くやればロープなしでも行ける気がするな。どこに倒す予定なの?」

私「あっちです(と言いながら南側を指す)。ロープなしだと東側に倒れたら掛かり木になりそうで心配してます。」

ワイルドマン「この場合だと、南まで行かずに南南東あたりを狙って倒すのがベストだね。念のために私がロープを引いて上げるから切ってみな!

私「・・・ありがとうございます!!やってみます!

今考えても、なんとも信じられないような急展開ですが、この話100パーセントノンフィクションです。

チェーンソー始動

私は慣れない手つきでチェーンソーのエンジンを始動させ暖機運転をします。

ワイルドマン先生(以下先生)「そのチェーンソー、ちょっとアイドリングの回転が高すぎるね。あとで調節した方がいいよ。」

私「はい!(実は壊れてまして・・・)」

この件に関してはこちらの記事をどうぞ
https://tinyhouse-story.com/chainsaw003

先生は慣れた手つきで木にロープを回すとロープをひゅんと鞭の様にしならせながら高い位置に上げて行きます。

ropegain

(撮影どんぐり)

まさかこんな方法があるとは・・・。私も、後日まねしてやってみましたが、全然出来ませんでした。難しいです。

かなり緊張しながらも、私はどうにか受け口を作りました。

img_2339

色々とトラブルのあったハスクバーナーのチェーンソー(135e)ですが、今日は快調に動いてくれました。切れ味とパワーは充分です。

次はいよいよ追い口を入れます。

その際、先生から貴重なアドバイスをもらいました。

先生「東側に傾いてるから、反対の西側のツルを厚めに残して切ってね。何度も確認しながらゆっくりでいいから。

木を伐採する際には、受け口と呼ばれる上の写真の様な切り口を入れた後、反対側から追い口とよばれる切り込みをいれていくのですが、最後まで切らずに、木の直径の10分の1程の

「ツル」とよばれる部分を残します。このツルが蝶番(ちょうつがい)のような働きをしてくれて、木が受け口の伐倒方向にゆっくりと徐々に倒れてくれるのです。

ツルが切れてしまっていると、木は予測不能な方向にねじれ(回転)たりしながら倒れてしまい(制御不能)非常に危険です。

通常、ツルは受け口に対して平行になるように、両側も中(芯)も均等な厚さを残しますが、

このウェルカム・トゥ・ザ・ジャングルのような偏芯木(傾いて生えている木)は、傾きの外側により大きな張力がかかっているため、ツルもそちら側を多めに残す事が必要になります。

img_2822

重力の影響をうけて、外側にはより大きな張力がかかっている。

img_2825

写真の図の様に傾斜の外側を厚めに残すことで、

倒したい方向(この場合は南南東)により正確に倒せる確率が上がります。

実はこの方法、妄想きこりとして、何度もウェルカム・トゥ・ザ・ジャングルと対決した際に私も考えていた事なのですが(シュミレーションというかイメージトレーニングというか)

私の持っている伐採の本には、そんなやり方は載っていなくて、いまいち確証が持てなかったのです(所詮は妄想きこりだけに)。

なので、ワイルドマン先生にそう教えて頂いた時に、自分の妄想が正しかったと確信して嬉しかったとともに、直ぐに意味を理解して対応する事が出来ました。

何度か確認しながら、慎重に追い口の切り込みを入れていきました。

チェーンソーの爆音の中で「パキッ」という、小さいけれどはっきりとよく通る音が聞こえた瞬間チェーンソーをそっと引き抜きました。

img_2367

次の瞬間、ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングルはゆっくりと倒れ、横たわっていました。

私は無我夢中でそれほど大きく感じなかったのですが、どんぐりが言うには、

倒れる瞬間の音と地響きはものすごかったとの事です・・・。

やや放心状態で突っ立っていた私に、ワイルドマン先生は、

「きっちり狙い通り倒したね。なかなか上手いもんだよ。」と声をかけて下さいました。

ワイルドマン先生は、私の土地から少しはなれた所で、牧場を経営している方だという事が分かりました。

本当に貴重な体験でした。受講料数万円相当の伐採講習をして頂いたような感じでした。

しばしの立ち話の後、先生は何事もなかったかの様に、「それじゃあ!」と颯爽と帰って行かれました。本当にありがとうございました。

初日に目標達成

1週間がかりでなんとか倒して帰ろうと思っていたウェルカム・トゥ・ザ・ジャングルは、まさかの救世主、ワイルドマン先生のおかげで、初日に早くも伐採出来てしまいました。

思えばタイニーハウスのセルフビルドを始めてから、当初の計画より事が早く進んだためしがあったでしょうか?

いえ、ありません。初の〆切前に計画完遂です。・・・ただこれ、あきらかにワイルドマン先生のおかげですよね。私一人なら、今頃まだ枝に向かってロープ投げてただけでしょうから。

こんな幸運な事も起こるのですね。感謝して前に進んでいこうと思います。

こちらの記事につづきます。
https://tinyhouse-story.com/rope-puller01

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