角ノミを使って、出来るだけ手ノミ・手ノコギリのフリーハンドな製作部分を
減らすように工夫して作りました。
こんばんは!からまつです。
前回は、腰掛け鎌継ぎの男木(オス)側を作ったという話を書きました。
はたして上手く出来るでしょうか。
若干不安もありつつも、まあ、なんとかなるだろうという
根拠のない自信を元に、製作を開始しました。
この記事の内容
腰掛け鎌継ぎ(女木)~作り方の手順
墨付け(カットするラインの印つけ)は、前回の時にまとめて終了して
いるので、今回は、角ノミで掘るところからスタートです。
角ノミは材の端に10センチくらい余りがないと使えない
まずは、材をひっくりかえして、裏側から、1か所穴を開けておきます。
初っ端ですが、いきなり難関です。
固定するのですが、素材の端に10センチほど余りがないと、
セッティングが出来なくて使えません。
そこで、写真のように端材(素材と同じ太さのもの)を用意して、
強引にセットしました。
その時に、角ノミが浮き上がったり、動いてしまったりすると
正確に穴開け出来ません。
クランプで、角ノミと、下の重量ブロックをはさんで固定して、
なんとか穴を開けました。穴の深さは、材の約半分程度です。
頭の部分を角ノミを使って掘っていく
次は、材を反転させて、表を向けます。
そして、頭の部分を角ノミで掘って行きます。
深さはやはり、材の半分です。
ほぞ穴を彫った時と同じ様に、
両端を最初に開けて、真ん中は最後に加工します。
1列おわりました。
次は、反対サイドですね。
ここで、角ノミの角度を変えてやります。
角ノミのセット方法
少し分かり難いのですが、赤く囲んだ部分に【ホゾ】と書かれています。
この状態だと、角ノミは真っ直ぐ前を向いています。
写真のネジをまわして弛めると、角ノミの角度が変更出来ます。
黒い部分を手前にぐいっと引っ張ってやります。
そのまま90度まわして、「アリ/カマ/アリ」と書かれた
部分を上にセットします。
そのまま、この場合は右にひねると動きます。
カチッと「すわる」角度は、アリとカマの二通りだけなので、
今回は、カマの角度に合わせてセットします。
そして、最初にゆるめたネジをしめたら完成です。
すべり勾配の部分は残しておく
反対側も掘っていきます。
写真の赤枠部分は、後から「手ノミ」で掘る、
滑り勾配部分です。
ここは掘らないように残しておきます。
慎重に進めていきます。
頭の部分はこれで完成です。
上手くいきました。
首の部分を丸ノコでカットし、ノミでさらう
次は、「首」といえば良いのか、胴体と言ったらよいのか
表現のしかたが難しいですが、写真の部分を加工します。
丸ノコの刃の深さを、材の丁度半分(約53ミリ)に
セッティングして、カットします。
両端は慎重に切ります。
丸ノコにスライド定規をセットして切りました。
端の余り部分を切り落とす
ここまで進んだら、余白部分を切り落としてしまいます。
この部分は余白で使いません。
丸ノコ切り込み深さが6.5センチなので、
3寸5分(10.5センチ)ある角材は両側から2度に分けて
切断します。
切断完了。
この写真は裏側ですね。
凹部分が「目違い」とよばれる部分です。
ひっくり返します。
腰掛け部分を加工
ここは、15ミリの切れ込みを入れたあとに、
これは別日の違う部分での作業ですが、
イメージとしてはこんな感じです。
切れ込みを入れた後、丸ノコの刃を材の半分の5.3ミリに
セットして、切ると腰掛け部分が完了です。
(一つ前の写真の状態)
手ノミでさらう
丸ノコで入れた切れ込みを鑿(ノミ)とげんのう(トンカチ)で。
さらって行きます。
この作業はすごく気持ちがいいです。
ようやくここまで来ました。
印の部分がまだ残っているので、ここを取り除きます。
これで、腰掛けと目違いの部分も完成です。
最後に写真の「すべり勾配」部分を手ノミで掘れば、ミッション終了です。
ところが、これがなかなかに時間がかかり、
すっかり日も暮れ、ライトで照らしながらの作業となりました。
まとめ
かなり、手間がかかって、時間もかかりますが、
ひとつひとつ確実にこなしていけば、どうにか作れる程度の
難易度でした。
慣れて来て油断すると、寸法を間違えそうなので、
とにかく確認しながら今後も作業して行きます。
まだ、後何個か作らねばなりません。
楽しみながらゆっくり進めて参ります!
つづく