こんにちは!からまつです。
さて、連日お伝えしてきたミドル・イーストエリアの伐採も、いよいよ大詰め、
今日はこのエリアのボス、サニーの伐採に挑戦した話を書きたいと思います。
ミドル・イーストエリアのボス、サニーの伐採
その前に、伐採した木の片付けを
前回お伝えした、シャドーの伐採の後、
倒れたシャドーの後片付けに少々手間取りました。
うっかりチェーンソーを挟まれて、取り返すのに時間がかかってしまいました。
ガイドバーは抜けたが、「刃」がつかまったまま、なかなかとれず苦戦中の様子。
どうにか切り分けて、ロープやスリングベルトを回収します。
ここで、しばしの休憩です。体が冷えて固まってきているような感じがしたので、昼食は車のエンジンをかけ、暖をとりながら済ませました。
そして午後、いよいよ、ミドル・イーストエリアの主、「サニー」の伐採に着手しました。
慎重にセッティング開始
この木がサニーです。
別の角度からもう1枚。この曲がり具合がなんとも特徴的です。
まずはサニーにロープを掛けます。できるだけ高い位置を狙いました。まずまずの位置に仕掛けることが出来たと思います。
まずは順調な滑り出しでした。
次は、ウインチ「ローププーラー」のセッティングです。 ここで一つ問題がありました。 伐倒を予定する東南の方向には、 ウインチを固定できるだけの、太くてしっかりした木が存在しないのです。
なんとか、ローププーラーを固定することができる木を見つけましたが、そこまでかなり距離があり、結局10mのロープを2本と、15m のロープを1本使用して、30m ほど離れた位置から、サニーを牽引することにしました。
30メートル以上、引っ張りました。
うちの土地の最南端にある木に固定。若干細くて心配でした。数メートル後ろにある、黄色いポール(非常に見づらいですが)が土地の境界です。
これでようやく、伐採の準備が整いました。後は予めイメージした通りに、受け口追い口を入れて、ローププーラーのハンドルを引くだけです。
ここで一番大事なのが、受け口の精度です。しっかりと東南方向に木が倒れるよう、 伐採予定方向に対して、垂直に受け口を入れなくてはなりません。
大一番で大失敗、「持っていない」男の悲劇
今までの伐採で、受け口に関しては、概ねイメージ通りに作ることができていました。自分で言うのも何ですが、この作業は結構得意だなと感じていました。
しかしながら、よりによってこの大事なボス戦で、信じられないようなヘマをやらかしました。
サニーは、私の胸の高さくらいの位置から、大きく偏芯しています。
そのため、いつもよりかなり高めの位置に受け口を作った方が、より狙った場所に倒れやすいと考えました。
これが大失敗の原因でした。 まずは、地面に対して水平な切り口を1本入れ、その後斜めに切り込みを入れるのですが、受け口の位置が高すぎて、斜めにチェーンソーを入れる際、非常に不安定な姿勢で切らなくてはならず(チェーンソーをかなり高くまで持ち上げなくてはいけなくて、切り口がしっかり確認できない)、
切り込みのラインが、理想の位置から大きくずれてしまいました。 ズレた上にかなり深くまで切り込みを入れてしまいました。
「まずい。大変なことになった。」
あまりにもズレがひどく、取り繕って受け口を整えることができないレベルでした。
よりによって一番大事な場面で、やらかしてしまいました。
どうやら私、「持ってない男」のようです。
受け口のやり直し
どうすべきか少し時間をとりながら考えました。冷や汗が額ににじみます。
まず最初の案は、このまま強引に受け口を作ること。
しかしそうすると、受け口の深さが、木の直径の半分以上に達してしまい、
非常に危険だと思いました。よってこの作戦は却下です。
次に考えたのは、受け口をやり直す方法です。
今の受け口の上に、新たにもう一つ始めから受け口を作り直します。
しかしこの方法、ただでさえ高く作りすぎて失敗してた最初の受け口より、さらに高い位置に新しいものを作らなくてはいけないのです。
ただ、強引にこのまま受け口を作るよりは、ずっと安全性が高いと判断しました。
そして、精度の高い受け口を作るために、チェーンソーでカットするのは諦め、てのこぎりで、ギコギコと地道に切ることにしました。
非常に時間と労力がかかってしまいますが、慎重に何度も確認しながら切れるため、受け口の精度は、高いものが作れると思いました。
次で失敗すれば、もうそれ以上高い位置には、受け口を作ることができません。今回ばかりは絶対に成功させなくてはならないのです。
私は「シルキースゴイ」を鞘から取り出し、ギコギコと木を切り始めました。
正直言って、大した効果もないだろう、子供だましだとも思いましたが、失敗した受け口の上からスリングベルトをぐるぐると巻きつけておきました。
慎重に受け口の切り込みを入れていきます。チェーンソーを使えば、 1分もかからない工程ですが、しつこいぐらい確認しながら、ゆっくりゆっくりと手でカットしていきました。
この作業今思えば、かなりの重労働でした。 しかし、まさかの失敗で動揺していた私は、しんどさを感じる余裕すらなく、ただひたすらギコギコと「シルキースゴイ」を動かし続けました。
20分以上かかったでしょうか。私はようやく受け口を切り終わりました。今度は何とか成功です。 わずかに安堵を覚えつつも、依然、大きな不安が私の心を支配していました。
やり直して、手ノコギリでどうにか作った受け口。
その下には、最初に受け口を作ろうと、トライして失敗した切り込みの跡が・・・。スリングベルトで巻いて、フランケン状態です。
「果たして無事に倒れてくれるだろうか・・・。」
30メートルほど離れたローププーラーのところまで移動し、ハンドルを引いてしっかりとテンションを掛けました。
後はいよいよ追い口を入れるのみです。 私は覚悟を決めて、ノコギリを力一杯引き始めました。
こちらの記事につづきます。
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