集落に住んでいます。ようするに田舎なのです。今日は、そんな田舎での
体験談を書いてみます(記事執筆当時)。2019/8 追記:現在、東南アジアの国に引っ越しました。図らずも、国を越えても田舎暮らしとなりました。
この記事の内容
東京都在住なのに田舎暮らしを体験しました。
この記事を書いた当時、私は現在東京都に住んでおりました。
ただ、いわゆる東京ではなく
かなりの僻地。つまりど田舎です。
もう10年以上前ですが、
横浜から引っ越した際、色々と「ちがい」に驚いたので、そのことを
書いてみようと思います。
1.うわさばなしの1人歩き
引っ越して間もないころ、その集落で「あの人は何をやっている人だろう?」と
私の事が話題になったようで、気が付いたら勝手に「夜逃げしてきた売れない絵描き」
にされていました。
2.ポルターガイスト!幽霊のでる古民家
私たちが引っ越してきて
最初に住んだ家は、築200年のボロ家、古民家でした。夜になると、どこからともなくガサガサ、ザザザザ、ドン、ドンと不気味な音が聞こえるのです。
こ、これがポルターガイストに
違いない・・・。
まさか本当にあるなんて
やばい。どうしよう・・・と恐れおののきました。
翌日、庭で作業していると、
でかいアナグマが床下に入っていく姿を発見。どうやらアナグマが寝床にしていただけのようです。
隣り組(となりぐみ)
私が幼い頃、男闘呼組(おとこぐみ)というアイドルグループが活動していましたが、
田舎で活躍するのは隣組(となりぐみ)です。
冠婚葬祭の際は、
向こう三件が手伝い、
雑用に借り出されます。
引っ越して間もないころ
2軒隣の家のおじいさんが亡くなりました。
私たちは全く交流も
なかったけど、どうしたらいいだろう?
知り合いでもないのに
お参りに行ったら失礼だろうか?
でも行かないのも失礼だ・・・。
などと散々悩んだ挙句、
妻どんぐりにお参りに行ってもらいました。私はそういう場ではよく粗相(そそう)をしてしまうタイプの人間なので、どんぐりにお願いしました。
3時間後、やっと帰って来たどんぐりは疲れきった様子で、
私に「隣組」というものの存在を教えてくれました。
新参者だろうがなんだろうが
参加せねばならぬと、
今日も手伝いをさせられてきたとの事。どうやら大変なところに引っ越してきたみたいです。
4.やたらと寄付のお願いがまわってくる
神社の寄付やら交通安全の寄付やら、消防やら、やたらと来ます。
まあ、だいたいみなさん1万円以上は・・・。」
などと仰います。
当時本当にお金がなかったため、私は財布にあった、なけなしの3千円を身を削る思いで寄付しました。
この日以来、村の噂話で、私の肩書は
「3千円しか持ってない夜逃げしてきた売れない画家」になりました。
5.田舎の草取りは命がけ
年に一回神社の草取りがあります。
取り敢えず、軍手と鎌と竹ぼうきくらい持ってけばいいかと思っていましたが、違いました。男は全員、ガソリン式の刈払機がデフォルト(標準装備)です。
木の伐採などのメニューが追加になります。
70過ぎたおじいちゃんが
ひょいひょい木に登り、ロープをかけて、チェーンソーで木を切り倒す光景を見ながら、「今日は確か草取りだったはず・・・」と、つぶやくのが精一杯の私でした。
6.水道の保守も命がけ
集落には水道が来ていないので
独自で沢の水を引いた水道施設をもっています。
なので、水道代はただです。
保守管理も当然自分達でやります。
たまに大雨が降ると沢の取水口がつまるので、直さねばなりません。単管パイプを組んでウインチをセットして、発電機とポンプを谷底までおろします。
ポンプで取水口の周りに
たまった泥、砂を吹き飛ばします。
さらに貯水槽の中に入って
ブラシで掃除をするのですが、中は暗くて深く、これがほんとに苦手でした。
結論 田舎暮らしは、いいところも悪いところもある
色々と大変ですが、人間なので慣れます。
悪いところ(ぼくにとって)
とにかく、付き合いは面倒くさいです。
私は挨拶だけであまりかかわらないようにしています。
「あの人は変わった人だが、害はない。」という印象を与えられるよう努めています。隣組などは、どちらかというと女性の方が手伝いの仕事が多く、どんぐりは大変そうでした。
いいところ
みんなDIYスキルが高く、
大抵のものは自分で作れちゃう人が多いので、観察していると、とても勉強になります。
聞いているととても面白いです。
あと、今は最初にいた集落から
引越しして、二つ下流の集落にいるのですが、たった二つ離れただけなのに、全然カラーが違います。今のところの方が、どっちかというと開放的でのんびりしてていいです。
2017年3月 追記:のんびりしていていいと思っていた、今住んでいる集落ですが、
あやうく自治会のトラブルに巻き込まれかけました。
表面上で、色々とドロドロとしたものが存在する事も分かりました。あまり深く知りすぎない努力をしようと思います。
そんな自分の「東京田舎暮らし経験」を
踏まえ、タイニーハウスの土地探しは、
集落を敢えてさけて、
廃別荘地のような所を集中的に探すようにしました。
集落のカラーなんて、住んでみなけりゃ絶対にわからないからです。
もしも、移住、田舎暮らしを
考えている方がいらっしゃったら、
移る前に、田舎の良いところだけではなく、マイナス面も、目を背けずに見つめることも必要です。
ただし、それは、
「ここを終の棲家にしよう。」と考えて
移住を検討されている方の場合で、私みたいに、「ダメなら引っ越せばいいや。」という感じで、逃げ場をつくれる場合には、一回飛び込んでみるのもアリです。
この本は田舎暮らしの「暗部」にだけ
ひたすら焦点をあてて書かれていますが、本気で移住を考えている人は、一読しておくのも良いと思います。
さて、また明日から土地探しの話、再開です。
以上、東京の中の田舎暮らしレポートでした。