ダークサイドに堕ちたカラマツ・スカイウォーカーです。冗談です。今日は、人生初の溶接に挑戦した話です。前回は、半自動溶接機のワイヤーの装填(取り付け方法)を書きました。
まだ別途ネットにて注文した溶接面が届いていない状態ですが(さっき届きました。)取り敢えずの付属の面もある事だし、少しだけ溶接と言うものを体験してみる事にしました。
この記事の内容
目指せ溶接D.I.Y. 目指せタイニーハウスの鉄骨土台作り
最終目標は、タイニーハウスの鉄骨の土台(フレーム・シャーシ部分)の製作ですが、まずはひたすら溶接になれるために練習予定です。
溶接機を外に運び出しセッティング開始
庭に運び出し、こんな感じでセットしました。改めて見ると、雑草伸びすぎですね。まずは、庭の草刈りが必須ですね。屋外で電源が取れるコンセントからの距離を考えると、この場所にしか設置出来ませんでした。
溶接する部材はこんな感じでセットしました。
今回は、5センチ×10センチの角パイプ(2.3ミリ厚)同士を写真のように直角に溶接するというチャレンジをしてみます。
アースクリップ(画像印部分)は角パイプに直接はさみこんでみました。これを忘れるとアークが飛ばない(スパークの火花です。フォースではない。)ので、溶接出来ません。
溶接の手順
1.溶接機をセットする
電源コードをコンセントに差し込みます。電源はオフになっている事を確認します。
2.溶接する部材をセットする
溶接するものをセッティングします。今回はお試しのため何もしていませんが、実際には、クランプ等の治具を使って、溶接する素材をしっかりと固定します。
※今回溶接してみて、やはり、この工程が非常に大事だと思いました。正確に溶接するためには絶対に必要な工程なので、いかに角パイプを正確かつ強固に固定するか考えて対策してみようと思います。
3.アースクリップを固定
忘れると「しかしなにもおこらなかった・・・。」という、不思議な踊り状態(ドラクエ)になります(確認済)。
4.手袋や溶接面の準備、確認をしてレッツゴー
大体こんな感じで配置されました。
あまりきれいではありませんね。一回ちゃんと掃除します。
いよいよ溶接開始
1.電源スイッチオン
スイッチを入れます。
2.ワイヤースピード調節ダイヤルを調整する
このノブの数字は大きいほど、ワイヤーの送りスピードが速くなり、流れる電流も大きくなります。いきなり、ブレーカーが落ちても困るので、「6強」くらいに合わせてみました。
写真のツマミが調節ダイヤルです。写真では「8」弱になっていますが、もう少ししぼりました。結果的にはこれで充分でした。
3.トーチのトリガーを引く
さあ、いよいよ溶接開始です。ちょっぴり緊張します。トーチの先端部分を溶接したい部分から、1センチくらいの距離に近づけトリガーを引いてワイヤーを送り出します。
ワイヤーが溶接したい部材に触れると、スパークがはじまります。
このアークの火花は光が強く、直接見ると、目を焼いてしまうので、非常に危険です。
必ず溶接面をしましょう。
この写真は、妻どんぐりに離れた場所から、写真を撮ってもらいました。
通常のアーク溶接だと、このスパーク状態を作り出すことがすごく難しいようです。
今回、私が挑戦しているのは「半自動溶接」で、自動的にワイヤーが送り出されるので、この「アーク状態」は問題なく作り出せました。
難しいぞ。溶接!
さあ、どうなったでしょうか。
付属でついていた、チッピングハンマーで溶接跡を叩いて、裏面のワイヤーブラシで掃除します。ちなみに、この作業が面白そうに見えた様子で、写真では息子ガジュマルが挑戦しています。
何度かこの作業をくり返し、こんな具合になりました・・・。
うん。非常に美しくない・・・。
付属の溶接面は暗すぎて闇鍋状態
学生時代、暗闇でジンギスカンパーティーをやり(参加者全員懐中電灯を持って来ず)、焼けてると思って食ってたら生(なま)だった。そして腹をこわしたという、懐かしくもほろ苦い思い出が脳裏に蘇ります。
取り敢えず、注文しているちゃんとした溶接面が届くまでは、「闇鍋溶接状態」を楽しむとします。
なんとか2か所くっついたので裏面も同様に端を止めるつもりが・・・
イメージとしては、きれいに端を2か所「点づけ溶接」をするはずが、狙いが定まらず写真の状態になってしまいました。
見た目はよろしくありませんが、しっかりとくっついた様子ではあります。
ただ、残念なことに90度に着けたかったのですが、少し外側に歪んでついてしまいました。やはり、ちゃんとクランプ等で固定しなかったのがまずかったか・・・。
まだ2点しかついてないし、強引に動かせばなんとかなるだろうと、必死で押したり、蹴ったり、トンカチで叩いたり、乗っかったり、罵ったり、あらゆるバイオレットな手段を試みますが、ピクリともしてくれません。
本来ならここで、ディスクグラインダーなどで、削ってやり直すべきですが、とにかくまずは溶接の練習をすると割り切って、今日はこのまま続行する事にしました。
裏面もまずは端を2点留めてしまおうと作業を進めました。
鉄骨に穴あいた・・・。
裏側は端の一か所が、ディイスクグラインダーで切断した際にバリがでていて、少し隙間が大きく空いていました。
そこで、「円を描きながら、両方の鉄骨を溶け合わせて上手く隙間を埋めながらくっつける。」
イメージで望みました。相変わらずの闇鍋状態ですが、手探りで照準を合わせてぐるぐるぐるとトーチを動かします。
「ふっ。手ごたえあり。」そう思って、トリガーを離し、溶接面を外して見てみると、
「ホワッ?」
埋まるはずの隙間が劇的に広がっている。と言いますか、明らかに穴があいてしまっているではありませんか!
「なんじゃこりゃ~。」松田優作ばりに叫んだのは言うまでもありません。
逃げ出したはぐれメタルのような溶接痕・・・
とりあえず、この面をなんとか溶接してしまおうとあーだこーだやってみます。その結果、
あちゃあ。見るも無残な溶接痕が・・・。
まるで、はぐれメタルが全部逃げ出して一匹も捕まえられなかったような溶接痕です。非常にがっかりな見た目ですが、この面も、押しても引いても動きません。
しっかりと、固定だけはされました・・・。無残な姿ですが。
とにかく点付溶接だけでもマスターする事に決めた
点付溶接とは文字通り一点を留めることです。
このままやみくもにやっても上手くならないと感じたので、今日の課題を「点付溶接」一つにしぼってひたすらこれを練習する事にしました。
おおっ。なかなか上手く出来たぞ。
三点留め。なかなかいい感じです。更にどんどん行きましょう。
よしよし。大分慣れて来たぞ。
コツは最初のアークでビビッて無意識のうちに手が離れ気味だったのを、スパークしてもぐっと堪えて、トーチ先端を1センチ程度に保ち、しっかり3秒数えます。
だいぶ点が増え、線に近づいて来ました。
いい感じです。時間がかかりますが、点付だけでもマスターできれば「点から線へ」溶接でなんとかなりそうです。
ここで、「そろそろ普通にラインを引いて線で溶接できるのでは?」という気持ちがむくむと湧き上がってきました。もう点を打つ場所もないし、ラインを引いてみよう。
あ~。やはりまだ難しいです。せっかくきれいだったのに。
掃除したら少しましになったかな。
しっかり溶接されているか確認する
見てくれは微妙でも、ちゃんとくっついてくれていれば、私の場合はそれでいいのです。
溶接の際、くっつける二つの素材を「母材」と呼ぶのですが、両母材が、溶け出してしっかりと溶け合ってこそ、強度が出ます。
鉄骨の内側をみると、溶接した場所の裏は、酸化して白っぽくなっていました。ちゃんと火が通っている様子です。
人力で押したり叩いたりして強度をみますが、私の力ではびくともしませんでした。「人生初の溶接」ブサイクですが、どうにか成功となりました。
まとめ
人生初の溶接は、とっても面白かったです。
これから練習して美しいビード(溶接痕)が引けたら楽しいだろうな、などと考えてしまいます。
ただ、見てくれは微妙でも、しっかりと溶接が出来る事が第一です。
歪対策にクランプなどを用いて、練習を続けたいと思います。
これからの修練で、半自動溶接のコツのようなものが体得できたら、このブログで紹介したいと思います。
2016年10月 追記
その後、しばらく練習の機会がなかったのですが、先日、4ミリ厚のL型アングル(角パイプ)と3.2ミリ厚の角パイプの溶接を、アーキュリー80ルナ2で出来るのか試してみました。
記事にしましたので、ご覧下さい。
コメント
原理はよくわかんないですが溶接って難しいんですね。知らんかった
hanaさんこんばんは!難しいですが、なんか楽しいです。しっかり練習してマスターしたいと思います。