タイニーハウスの鉄骨フレームを溶接するために、スズキットのアーキュリー80ルナ2というノンガス直流半自動溶接機を購入しました。
現在は、鉄骨フレーム(角パイプ)の溶接に向けて、時折練習中という段階です。
木材の加工も楽しいですが、それプラス、金属の加工が出来る様になれば、非常に自作【DIY】出来るモノの範囲が広がります。
「フレーム作りで余った角パイプの端材でロケットストーブを作ってみようかな。」とか、
「角アングルと木を組み合わせてちょっとおしゃれっぽい棚でも作ったら、タイニーハウスに合いそうだな。」など、
想像しているだけでにやにやしてきてしまいます。こんな楽しみを手に入れられたのも、半自動溶接機アーキュリー80ルナ2のおかげです。
また、今回私は、この半自動溶接機をネットで探してAmazonで購入をしました。
その時は、楽天などの他のネットショップと価格比較をしても、大体どこも横並びだったのですが、現在の大体の相場も気になったので、そちらも調べた結果を書いてみようと思います。
この記事の内容
アーキュリー80ルナ2の使用レビュー
なぜこの機種を選んだのか?
まずは、なぜこの機種を選んだのかを話します。それは、プロの方にアドバイスを頂いたからです。
このブログを書いている際に、鉄骨の穴あけに関して、プロ(金属加工業)の読者Aさんから、メールでアドバイスを頂きました。
その時に、溶接に関しても教えて頂いたのです。
頂いたアドバイスとしては、「家庭用のアーク溶接機は、安価ですが、プロが扱っても業務用と比べて、逆に難しいです。」との事でした。
価格としては、3万8千円前後と、ちょっと私の予算的には、ギリギリか少しオーバーでした。
ただ、家庭用のアーク溶接機の難しさは、挑戦した方々のブログなどを読んで、よく分かりましたので、ちょっと奮発して購入しました。
結果はやはり、大正解でした。
溶接の難易度
アーク溶接機だと、まずは持続してアーク(スパーク)を出し続ける事が非常に難しいようです。
対して、この半自動溶接機アーキュリー80ルナ2では、アークの発生までは、難しくありません。写真は生まれて初めて溶接にチャレンジした時のものです。
トーチの先端を溶接対象から1センチ程離した位置をキープして、トリガーを引けばほとんど自動的にアークを発生させる事ができます。
もちろん、その後しっかりと溶接をするには練習が不可欠です。ただ、ちゃんとスパークさせる事が出来るので、
アーク溶接機でアークを発生させる所から練習となると、まず溶接の練習の前に、スパークを持続させる練習が必要になりそうです。
下手をすると、溶接の練習前に挫折などという事も考えられます。その時にやっかいなのは、
家庭用の安価な溶接機は、プロがやっても業務用よりも難しいという事でした。
これでは、自分の場合、まともに練習も出来ず、挫折してしまう事もあり得そうだったので、半自動溶接機を選びました。
いきなりですが、欠点はある?
まずいきなりですが、この機種のデメリットから入ります。これは、ノンガスの半自動溶接機全般に言える事なのですが、
ワイヤー(リール)の減りが早く、溶接棒を使ったアーク溶接機よりもランニングコストがかかる様です。
仕事で使う場合は、シビアに経費を考えないといけませんが、私の用途の場合はそこまで神経質にならずに使える範囲だと思いました。
初めての溶接
初めての溶接の模様は、以前こちらの記事でレポートしました。
この時は、別途購入した溶接面がまだ届かず、付属の溶接面を使ったため、非常に見えづらく
やりにくかったです。
それでも、ちゃんとアークを出す事が出来、点つけ溶接の連続で、しっかりと角パイプを
接合・固定する事が出来ました。
パワーは十分
その後、溶接面が届き、
今度は、本番の角パイプと角アングルの溶接の練習を始めました。
こちらの記事が前編です。後編は下記記事になります。
角パイプの厚さが3.2ミリ、角アングルに至っては4.5ミリとかなりの厚さがあり、ちゃんと溶接が出来るかどうか、非常に心配でしたが、無事に溶接する事が出来ました。
この時は、自動車の整備などで、溶接を行っているKさんからも、「アーキュリー80で4.5ミリ角アングルの溶接大丈夫ですよ。」と、コメントで教えて頂き、非常に心強かったです。
スペックは問題なし。問題は電源事情か?
Kさんに教えて頂いて分かったのは、このアーキュリー80のスペックを活かすも殺すも、
電源事情次第だという事です。
私は、念のため、昇圧トランスも用意したのですが、幸いにも我が家の電気事情はなかなか良い事が分かり、昇圧トランスなしでも、98~99ボルトあり、十分溶接が可能でした。
私の家のブレーカーの写真です。
うちは、40A(アンペア)の契約でした。
こちらは、配電盤の蓋を開けた様子です。
大元のブレーカー(40A)があり、その先に更に細かく、「台所・外コンセント」「2階」「電子レンジ」など、場所や用途ごとにいくつかのブレーカーがありました。
私が溶接のために電源を取っているのは、「台所・外コンセント」のところです。なので、ここを流れる電流が20Aを超えると自動的にブレーカーが落ちるという事のようです。
一度だけ連続使用(トランスで電圧15%上げ)でブレーカーを落としてしまいましたが、その時以外は問題なく使用出来ています。
ただ、夕飯時で炊飯器を使っていたり、他の家電製品が可動している時には、ブレーカーが落ちやすくなると思われるため注意が必要です。
あんまり頻繁にやらかすと、妻どんぐりから、使用禁止令が出されるおそれもあるので、溶接の練習は、他の家電が動いていない時間帯に行っています。
セッティング(リールの取り付け)
リールの取り付けに関しては、こちらの記事で詳しく書きました。
写真で見ると、やる事が多く大変そうに見えますが、ゆっくり手順通り行えば簡単に出来ました。
溶接の際に必要な装備
溶接機以外にも一緒にそろえておいた方がよい装備は、こちらの記事でまとめました。
合わせてどうぞ。
アーキュリー80ルナ2~ネットでの価格・相場
次にアーキュリー80ルナ2の実勢販売価格(2020年4月時点)を調べてみました。
溶接機は、ホームセンターの方が概ね高い
ホームセンターで実際に実物を見てみようと、いくつかお店をまわりました。しかし、どこも溶接機自体の品揃えが少なく、おいてあるお店でも、1機種とか2機種くらいの事が多かったです。
お目当てのアーキュリー80ルナ2をおいているお店を見つける事が出来ませんでした。
ネットでの相場
※KeepaというChromeの拡張機能を使って調べてました。当時は3万9千円弱がだいたいの相場でした。
アーキュリー80ルナⅡ / 2020年の状況
2020年4/14に再調査を実施したところ、Amazonでの「アーキュリー80ルナ2の価格/税込送料込み」は39,400〜39,800円でした。
2017年当時の価格38,794円に消費税2パーセント分(約760円)を上乗せすると、39,554円となります。
ここ2〜3年の間に、クロネコヤマトのドライバーさんの過労問題などがあり、配送コストがかなり上がっている事を考えると、2020年現在のこの価格は、納得できるレベルだと思います。
アーキュリー80ルナ2の価格相場は非常に安定していて、消費税アップ分以外の部分ではまったく変わっていないという調査結果になりました。
上の写真の横の「Amazon」と「楽天市場」のリンクから、リアルタイム(今現在)の価格を確認できますので、ご利用ください。
溶接機が届いたら、すぐに試してみたいと思うのが人情というものです。
その時に、ワイヤーが付属していない事を知ると、けっこうガッカリ来ますので、注文の際によく確認しましょう。
付属していない場合は、同時にワイヤーも注文しておくと、届いたらすぐに溶接にチャレンジできて、私がやらかした「ウッカリ&ガッカリ」を防ぐことが出来ます・笑