半自動溶接機の使い方メモ~アーキュリー80LUNAII(80ルナ2)にリールを取り付け、溶接の練習開始

本記事では、半自動溶接機「アーキュリー80LUNA2」にリール(ワイヤー)を取り付ける or 取り替える手順を写真付きでくわしく解説してみました。

こんばんは!現在、溶接人(ようせっちゅう)を目指している、からまつです。

さて、昨日届いた半自動溶接機

溶接機アーキュリー80ルナ2を購入して、溶接ライフがスタートしました。 このページでは、溶接に必要な道具と装備を一通り紹介したいと思います。 また、半自動溶接機アーキュリー80ルナ2に...

スズキッド(SUZUKID)の アーキュリー80LUNAIIのセッティングと人生初の溶接にチャレンジしました。もちろん、盛大にやらかしましたとも。

明日からは馬作りの合間に溶接の練習です。いよいよ溶接D.I.Y.・鉄骨D.I.Y.の始まりです。

今日は、半自動溶接機のセッティングや使い方のドキュメントです。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

半自動溶接機の使い方~セッティング編

IMG_8935

箱から中身を取り出して、付属品などを一通り確認します。問題なしです。さっそく、使用するための準備に移ります。

ワイヤーをセットする(取り付け方)

半自動溶接機は、溶接棒のかわりに「ワイヤー」を使って溶接します。

そこで、最初にこのワイヤーをセットします。

やり方は、スズキッドのオフィシャル動画があったので、それを見ながら作業をすすめました。一部、動画の通りにいかない箇所があったので、その部分は後程書いていきます。

ノンガス直流半自動溶接機アーキュリー80ルナのワイヤーの取り付け方(動画)

では、順番にやっていきましょう。

次回のワイヤー取り換え時に、自分がこのブログを見ながら作業するため、少々詳しく書いてあります。

カバー・平ナット・バネ・0.3tワッシャを取り外す

IMG_8940

1.カバーを取り外す

まずは溶接機についているワイヤーの保護カバーをはずします。動画では一瞬で取り外していましたが、いきなりここで苦戦します。

まずは、カバーについているネジをゆるめます。

次に、写真でみて、むかって左方向にカバーをぐいっと押しながら外します。あんまり強引にやるとツメが欠けそうでちょっと怖かったです。

あ~だこ~だやりながら、数分かかってようやく取り外し完了しました。やれやれ、先がおもいやられます・・・。

2.丸薄平ナットを取り外す

この丸薄平ナットは逆ネジになっているので、通常と反対、右にまわして外します。

IMG_8944

3.バネを取り外す

これは、スッとそのまま取るだけです!

IMG_8946

4.ワッシャーを取り外す

0.3ミリ厚のステンレスワッシャーを取り外します。これも写真のようにスッと外すだけでOKです。

ちなみにワッシャー(ワッシャ)とは日本語ではいわゆる「座金(ざがね)」の事で、ボルトとナットを締めつける際に、ナットと固定したい材の間に入れて、固着具と部材のなじみをよくしたり、ナットの弛み、回転を防ぐ目的で使うものです。

IMG_8947

なお、写真奥の黒い矢印のところにもワッシャーが付いていますが、これはそのまま残しておきます。

ワイヤーリールを取り付ける

1.ワイヤーリールのシールを一部ちぎっておく

IMG_8959

ここにワイヤーリールを取り付けるのですが、最初にこのようにシール部分を一部はがして、ワイヤーがすぐに外せるように準備しておきます。

私は、最初これをしなかったためにリールを取り付けてから、もう一度外してやり直す羽目になりました。

スズキットの動画では、このワイヤーの先端部が上手いこと、装着した時に手前側にくるので、最初にシールを剥がさなくても固定後に剥がせばよいのですが、私が購入したリールは、ワイヤー先端部分が固定後、奥側になってしまい装着してからでは、シールをはがせませんでした。

2.ワイヤーリールをはめ込む

IMG_8951

写真のように「カポッ」とはめ込みます。

なお、先ほど剥がした部分はこのように奥側に来るため、シールを剥がしていないとワイヤーの先端が引き出せません。

スズキットの動画では手前側にこの部分が来るため、はめ込んで固定してからでもシールを剥がせます。きっとリールによって個体差があるのでしょう。

3.ワッシャー、バネ、平ナットの順に取り付けてリールを固定する

IMG_8953

ワッシャーをいれます(黒い矢印の部分)。

IMG_8954

バネを入れます。

IMG_8955

最後に丸薄平ナットを締めてリールの固定が完了です。逆ネジなので左回しで締まります。

ここまでの作業中に、ワイヤーの先端部は絶対にはずしてしまわないように注意しましょう。シールは剥がしておきますが、ワイヤー自体はそのままに!

先端部が外れると、一気にワイヤーがばらけて来てしまい、面倒な事になる様です(amazonのレビューより)。

リールの固定が完了すると、バネの力が働き、ワイヤーがほどけてバラバラになりにくくなるとの事でした。

ワイヤーを装填する

1.ローラーフィードユニットの締め付けダイヤルを弛める

IMG_8956

このネジをゆるめます。

2.締め付けダイヤルを下に押し下げる

IMG_8957

よいっしょっと。

3.ローラー押さえを持ち上げる

IMG_8958

どっこらしょ。

4.ワイヤーの先端部をリールから取り外す

IMG_8961

ラジオペンチを使ってワイヤーの先端部を写真のような感じで引きだします。

IMG_8962

その際、画像のような感じで、リールのワイヤーをしっかりと持って固定しておきます。

先端を外した途端に、いきなりばらけるのを防ぐためです。一度ばらけると、しっかりとまき直しをしなくてはならず、上手く巻けなかった部分は切断しなくてはならないみたいです。

なるたけ、面倒な事にはならないよう注意して進めます。

wire-01

よっこらせ。上手くはずれました。

5.ワイヤーの先端を切断する

IMG_8966

外したワイヤーの先端部分は、くせがついてしまっているため、ラジオペンチで切断します。スムーズにワイヤーを送り出して、トーチコードの中で引っ掛かるのを防ぐためです。

6.ワイヤーをガイドチューブに差し込む

IMG_8969

写真の様に、ワイヤーを白いガイドチューブに差し込んで少しずつ送り出します。

IMG_8975

順調にチューブの右端から、ワイヤーが顔を出しました。

IMG_8978

さらにワイヤーを送って、丸印部分の黒い穴の所に差し込みます。

この黒い部分の装置の名前は、「ワイヤーフィーダーモーターユニット」と言うらしく、文字通りワイヤーを送るためのモーターがついています。

なお、指先が入りづらい場所なので、私は先ほど出たワイヤーの切断部分(端材)を写真の様に使って、ワイヤーの先端を穴に誘導して、差し込みました。

ラジオペンチを使ってもよいと思います。

IMG_8979

上手く入ったら、さらに1~2センチ、ワイヤーを送ります。

7.ローラー押さえと締め付けダイヤルを元に戻す

IMG_8981

ローラーの溝にうまくワイヤーがはまる様に指先で調整しながら、

IMG_8983

ローラーの押さえをパタンと元に戻して、

IMG_8984

締め付けダイヤルもクイッと上げて元に戻します。

IMG_8987

締め付けダイヤルをごく軽く閉じる方へ回します。

動画を見ると、本当にごく軽く、「クイックイックイッ」とやるだけでいい様子です。

私もそれに習って「チョイチョイチョイ」と回しました。ここで締め込み過ぎると、ワイヤーがスムーズに出て行かないみたいなので、注意します。

8.トーチ先端部分のノズルとチップを外す

IMG_8989

まずは、ピンクでキャッチーな色をしたノズルから外します。

このノズルさんは、外す時もはめる時も、右ネジ方向(時計回り)でまわしながら着脱します。まっすぐ引っ張ったり、押し込んだりすると、ノズルスプリングがはずれてしまいます。

IMG_8990

ぐりぐりぐりとやりながら、外しました。

IMG_8991

次のターゲットはチップ、君だ。

IMG_8992

先端をラジオペンチでつまんで「クイッ」とまわしてゆるめます。あとは手で回して外しました。

IMG_8993

簡単にまわります。

IMG_8994

取り外し完了です。

ちなみに、写真の丸で囲った部分がトーチのトリガーです。これを押すと電流が流れて、ワイヤーが送られる仕組みになっています。

9.スイッチオンしてワイヤーを装填する

IMG_8995

いよいよここで、スイッチオン。電源を入れます。そのまえに電源コードをコンセントに差し込むことをお忘れなく。

IMG_8996

ワイヤースピードを調整するダイヤルをいっぱいまで回し「10」にします。

つまりワイヤースピードを最大にします。

そして、トーチコードをなるべくまっすぐにのばして、トリガーを引きます。すると、モーター音と一緒にワイヤーが送り出されてきます。

待つ事30秒位だったでしょうか。

トーチ先端部からワイヤーが飛び出て来ました。

IMG_8997

結構スピードが速いので「来た!」と思ったらすぐに、トリガーを離しましょう。トリガーを引いたままだと、際限なくワイヤーが出てきます。

10.一旦電源を切る

IMG_8999

ここで、一旦電源を切ります!

これは、非常に大事です。間違ってトリガーを引くと電流が流れてしまい感電の恐れがあるので、確認して徹底しましょう。

11.取り外していたチップとノズルを再度装着する

くどいですが、電源を切った事を確認してから、

IMG_9002

まずはチップを装着します。ワイヤーを通して、

IMG_9000

クイックイッと回して締めていき、最後は軽くペンチで増し締めしました。

IMG_9004

続いてノズルです。時計回し方向にぐりぐりやりながらはめていきます。最初、なかなか入って行かず、ちょっとだけ焦りました。

IMG_9005

無事に納まりほっとします。

IMG_9007

ワイヤーの長さを1センチ強残してペンチで切断して調整します。

IMG_9008

でけた~。

12.カバーを取り付けて全行程完了

IMG_9009

最後にリール部分にカバーを取り付けて、ワイヤーの装填作業の全工程が完了です。

まとめ

ふう~。長かった。ちなみにスズキットの動画説明では、4分程度で終わっておりますが、私は写真を取りながら、いちいち動画を確認しながらだったので、たっぷり30~40分程度かかりました。

写真が多くなってしまい、結構細かいように見えるし、難しそうというか、面倒くさそうに見えるかもしれませんが、実際にはごく簡単な作業です。

順番さえ覚えて、慣れれば素早く出来るとおもいます。

さあ、これでいよいよ溶接の準備が整いました。

実は、オーダーしていた保護溶接面がまだ届いておらず、この日はここまでにしようと思っていたのですが、いざセッティングが出来たら、やはりちょっとだけでもやってみたいと思うのが人情。

一応、付属の溶接面もあるし・・・。

いそいそと溶接機を外へ運びだし、人生初溶接にチャレンジです。こちらの記事へつづきます。

ダークサイドに堕ちたカラマツ・スカイウォーカーです。冗談です。今日は、人生初の溶接に挑戦した話です。前回は、半自動溶接機のワイヤーの装填(取り付け方法)を書きました。 ...

その後、さらに練習&使用レビューを追加しました。

半自動溶接機を使って4ミリの角アングルと3.2ミリの角パイプ(鉄骨)を溶接する練習をしました。その際の実践レポート記事です。 現在私は、タイニーハウスの鉄骨のフレーム(土台)部分...
これらの関連記事もあわせてご覧ください。
こんばんは!からまつです。今回は、4.5ミリの鉄骨を100V仕様の半自動溶接機(アーキュリー80LUNAII SAY-80L2)で溶接出来るのか?を検証します。 昨日の記事は、睡魔にやられ、...
半自動溶接機「アーキュリー80LUNAII SAY-80L2」はこちら

スズキッド(SUZUKID) アーキュリー80LUNAII SAY-80L2

新品価格
¥36,930から
(2017/1/21 13:16時点)

今回、購入&使用したリールはこちらです。

スズキッド(SUZUKID) ノンガス軟鋼0.8φ*0.8kg PF-01

新品価格
¥2,976から
(2017/1/21 13:34時点)

スズキットから、φ0.8とφ0.9の2種類のワイヤーが出ていますが、アーキュリー80ルナ2に使用できるのはφ0.8の方なので、購入の際は、その点をしっかり確認しましょう。

本番の鉄骨フレーム製作にむけて、溶接の練習を行い、「半自動溶接のコツ」などがつかめたら、また改めて報告します!

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

おすすめ記事 by google
おすすめ記事 by google