こんばんは!からまつです。今回は、4.5ミリの鉄骨を100V仕様の半自動溶接機(アーキュリー80LUNAII SAY-80L2)で溶接出来るのか?を検証します。
https://tinyhouse-story.com/yosetsu-04
昨日の記事は、睡魔にやられ、あやしげなお面を被っただけの、中途半端なところで終わってしまいました。
今日は、ちゃんと溶接の練習の模様をアップします。
この記事の内容
4.5ミリ厚のL型アングルは、100V使用のアーキュリー80ルナ2で溶接できるのか?
さっそく検証&練習を開始する
こんな感じでセッティング完了です。
点付け溶接から試してみます。
緊張の一瞬です。
で、出来た。
昇圧トランスも一緒に試してみた
実は今回、昇圧トランスも一緒に試してみました。
庭にある外部コンセントはブレーカーの位置から一番遠く(建物の対格線上)にあるため、
実際には100Vの電圧で来ていないだろうと想定していたので、予め用意をしていました。
トランスの入力電圧計によると、98Vくらいは出ており、
ブレーカーから10メートル以上離れているにも関わらず、
家の庭のコンセントは思った以上に健闘しておりました。
育良精機 ポータブルトランス PT20U 昇圧専用 AC100V 新品価格 |
ちなみに、アーキュリー80ルナ2のマニュアルによると、
100V以下に降下したものをトランスで昇圧するのは有効な手段ですが、
100ボルトのものをトランスで無理やり上げて使用すると故障の原因になるそうです。
なので、ほぼ100ボルト近くまで出ているうちの電源環境では、このトランスは使う必要はなさそうです。
一応検証してみた
じつは先ほど載せた点つけ溶接の写真ですが、
左から、100ボルトコンセント直接、真ん中15パーセント昇圧、右25パーセント昇圧です。
いかがでしょうか。これを見ただけではあまり変わらないのですが、
裏から角パイプの反対側をみてみると、火の通り方は、
昇圧したものの方がいい気がします。
ただし、同じ秒数ホールドして検証しなければならなかったのですが、
一番最初にやった、100ボルト昇圧なしは、ホールドした時間が他よりも短かった気がするので、もう2秒くらいそのまま当てていれば、もっとしっかりとした変化があった可能性があります。
15%昇圧で練習をする事にした
試した結果、うちの電源状況では、100ボルトの昇圧なしでもちゃんとスパークして4.5ミリ厚のアングルを溶接する事が出来ました。
3つの点付けを試した感じから、25パーセントも昇圧する必要は感じなかったので、
15%の昇圧で溶接の練習をする事にしました。
現場で実際に行う形で練習してみる
本番での溶接は、このように角アングルを立てた状態で止めなくてはなりません。
最初のセッティングでは、一番溶接しやすい向きで(角アングルを上面にして)セッティングしていましたが、
ここからは、実践を想定した点付け溶接の練習開始です。
むむ。難しい。
今まで出来ていたのに、縦向きにした途端、この有様です。
垂直に、重力に逆らっているためか、溶接中に溶けた液体が垂れてきてしまいます。
また、姿勢が安定していないせいで、トーチがぶれてアングルと角パイプの際に上手く狙いが定まりません。
裏からみても、火の通りが弱かったり、狙いが大きくぶれているのが分かります。
この形で上手く出来るようになるまで、要練習ですね。
側面の点付け溶接の練習です。ここも、アングルと角パイプの際を正確に狙うのが難しい。
つづけて、この面は線で溶接できるかトライをしてみました。
ゆっくりと円を描きながら移動させて・・・・
「おっ、なんかいけそうだ。」と思った矢先、
「カチッ」という音がしてブレーカーが落ちました。
30秒ちょっと連続で使用しただけでしたが、
電流が流れ過ぎたようです。15%昇圧しているからでしょうか。
次回から、線を引く練習の時などは、100ボルト直で試してみる事にします。
ブレーカーが落ちた時は
落ち着いて電源をオフにして、くっついてしまったワイヤーの先端はラジオペンチで切りました。写真左側の棒状のものが、ワイヤーの残骸です。
その後、落ちたブレーカーのスイッチを上げると、溶接機は無事に始動して、
問題なく使えました。
この溶接を別の角度からみると、一部角アングルの際が溶けて少し凹んでしまっているのが分かります。溶接中にアングルが溶けているのが見えました。
まとめ
もっと続けて練習したかったのですが、日が落ちてしまったので、この日はここで切り上げました。
今回分かったことは、
100ボルト溶接機のアーキュリー80ルナ2で4.5ミリ厚のアングルは溶接可能
15%昇圧して試しましたが、パワーは十分です。
一度、ブレーカーが落ちてしまったので、
線を断続的に溶接する場合は100V昇圧なしの方がよいかもしれません。
なお、ワイヤーの送りスピードはメモリを6.7くらいでやりました。
縦向きで溶接するのは難しい
垂直なので、重力の力で、溶けた金属が垂れてきます。
まずはこの向きで、しっかり点付け溶接が出来るように練習します。
発電機を使った練習を
現場では、コンセントからではなく、発電機から電源をとります。なので、発電機で溶接の練習をする必要があります。
コメントを下さったKさん、どうもありがとうございます。また発電機を使った溶接の練習を実行したらブログに随時アップしていく予定ですのでお待ちください。
(私が、使用&練習している半自動溶接機は、こちらです。)
スズキッド(SUZUKID) アーキュリー80LUNAII SAY-80L2 新品価格 |
アーキュリー80ルナ2のセッティングの方法はこちらの記事からどうぞ
https://tinyhouse-story.com/yosetsu-03
コメント
10年程前に買った安物の100V溶接機はアークを出すのが難しくて使いこなせませんでしたが、記事を拝見して現在の半自動溶接機はだいぶ使いやすそうに思えるので再挑戦してみる気になりました。ブレーカーは何Aですか。自宅は現在20Aなんですが、契約Aを上げないとアーキュリー80ルナ2は使えないでしょうか。
usamit02さん、こんばんは!
自分も100Vのアーク溶接機は、かなり難しいと教えてもらい、半自動溶接機にしました。
下手くそで、要練習なのですが、少なくともアークが出ないという事はないので、その点では随分楽な気がします。
ブレーカーは、うちの契約を調べたところ、40Aでした。
一応アーキュリー80ルナ2の説明書には、入力電流15~17アンペアで板厚1.6~3.2ミリまで。
17~25アンペアで板厚3.2~5.0ミリの溶接能力(鉄)となっていました。
うちのブレーカーもいくつかの小さいブレーカーに分かれていて、ひとつひとつは20Aなので、
20Aが全て溶接機にまわせれば、使えるのではないかとは思うのですが、
コンセントの場所などの状況によっては、100Vで来ていないこともあるらしく、
その場合はなかなか難しいみたいです。
なので、申し訳ないのですが、契約Aを上げずにそのまま使えるかどうかは、各ご家庭の状況次第となりそうで、
私ではちょっと分からないのです。
スズキット(メーカー)に直接問い合わせて頂くのが一番確実かと思います。
その方が安心ですしね。