こんばんは!からまつです。
前回は、土地の履歴書のお話でしたが、
今日は、土地探しや、セルフビルドのお話はちょっとお休みして、こんな話を。
この記事の内容
スギとヒノキ、田舎暮らしをしていて、今さら違いが分からないとは言いにくい
私、東京都とは言えど、
かなりの田舎に住んでいます。
どれくらいのレベルかというと、家の庭を「キジ」が横切っていったり。イノシシがミミズを掘り返したり、向かいの栗畑でサルが毛づくろいをしていたり、ハクビシン、アナグマなどが出没するレベルです。
まあ、よく言えば自然が豊かです。
その様な環境なので、一応田舎暮らしをしているという事になると思います。ですが私、そんな山村暮らしにおいて致命的な、ある弱点をもっています。
木の種類、山菜の種類、見分けがまったくつかない
はい。まったくと言っていい程ダメなのです。
どれぐらいのダメっぷりかと言うと、唯一、自信を持って見分けられる木の種類が、「白樺(しらかば)」のみ。(判別理由、他の木より明らかに白いから)
他にも、柿の木は実がなっている時に限り、判別可能(近年は学習)
栗の木もいがぐりがついている時に限り、判別可能(近年は学習)
そんな有様でした。
更に畑の作物にいたっても、
集落のみなさんが、「今年のかぼちゃは育ちがいいね!」という会話をしているのを聞きながらながら、「あれ、かぼちゃだったのか・・・。」と知るレベル。
そして、長年違いが分からず、
恥ずかしくて今さら人に聞きづらかったのが、「杉とヒノキ」の違いです。
スギとヒノキの見分け方
そこで、今夜、長年の
「杉、ひのきコンプレックス」に決着をつける決心をしました。
この記事を書き終わるであろう、15分後の私は以前とは別人です。
近未来の私は、「おっ。ここの山はスギのなかにヒノキも少し混じってるね~。」だとか、「南斜面の尾根筋はヒノキが多いね、谷筋まで行くとほとんどスギだね~。」
だとかのセリフを、
さりげなく使いこなしてしまう「スギ、ヒノキマスター」となっている事でしょう。
1.におい
材木になった後は、スギもヒノキもそれぞれ特有の香りがします。特にヒノキの香りは強いです。私が子供の頃、材木屋さんの前を通るといつもしていたにおいで、嗅ぐと懐かしい気持ちになります。
これが、私がいままで唯一持っていたヒノキと杉を見分ける手段です。当然ながら、材木にならないと、このスキルは使えません。
2.木肌、幹の違い
まずは、木の幹、木肌の雰囲気が大分違います。
こちら(上の写真)、ヒノキの木肌です。つづいて、
こちらはスギの木肌です。
両者を比べると、ヒノキの方が木肌が荒くごつごつとした印象です。逆に杉は木肌が細かく、
やや大人しいイメージです。
葉の形状の違い
スギとヒノキでは、
葉の形状が決定的に違うので、ここで判断しましょう。
まずは、杉の葉から、
こんな感じで、先っぽがとがっています。
で、ヒノキの葉はというと、
こんな感じで
枝分かれしています。
葉先は尖ってはいません。
平たく広がっているような印象です。
よくよく見ると違いは一目瞭然ですね。両者でかなり特徴が違うので、慣れれば簡単に見分けが付くようになりそうです。
また、葉がかなり高い位置に生えていて確認が出来ない場合は、その木の根元に落ちている枯れ葉(落ち葉)を見て判断します。
よかった。これで私も、
杉と檜の違いが分かる男になれました。
例えば、この木は、杉とヒノキどちらでしょうか?
かなり背が高く、葉の形がよく見えませんが、足元に落ちていた枯れ葉をしっかりと観察すれば一目瞭然です。
平べったく平面上に枝分かれした特徴のある葉はずばり、「ひのき」ですね!
では、下の写真の枯葉はどうでしょうか?
はい。正解は杉です。
杉はつんつんと先が
尖がっていて、平面上の枝分かれが広がっていません。
更に上級編 ヒノキとサワラ
スギは先がとがっていて、葉の付き方がヒノキとは明らかに違うので分かりやすいのですが、ヒノキには葉の形状が非常に似ている木があります。
この二つは葉の形状が非常によく似ていて、葉の表から見ただけではなかなか区別がつきません。確実に見分けるには、葉の裏側を見ます。
葉の裏側の気孔(白い筋で見える部分)がY字のように見えるものがヒノキです。
この写真では、
非常にくっきりとY型の白い気孔が観察出来ますね。これは檜(ひのき)↑の葉っぱです。
そして、その部分が蝶々のような形(もしくはX形)に見えるものがサワラ↓です。
写真の丸で囲った部分、
蝶々(X型)のように見えますでしょうか?
これがサワラの葉の気孔の特徴です。写真はかなりがんばって拡大したので、気孔が大きくはっきり見えますが、実際にはもう少し小さい感じ(よく観察すると分かるという感じ)です。
私の主観では、ヒノキの気孔の方がくっきりしているかなという印象があります。
ただ、両者の違いは、
実際に手に取って見れば明らかなので、これさえ覚えておけば、
「これ、ヒノキに似てるけど、サワラの木だね。」
などという、オシャレな?セリフも使いこなせそうです。
2016年9月 追記:自分の土地にサワラの木が群生している事が判明しました。
上の写真のサワラの葉は、うちに生えていたものです。
これは、あくまで私の主観で、桧(ひのき)とサワラの違いは、ちゃんと気孔をみて判別すべきと思いますが、木肌が、ごつごつと荒いヒノキよりも、サワラはどちらかというと杉に近いく、大人しい感じの個体が多い気がします。
更に上級編・ヒバやネズコも桧(檜)に似ている
建物の土台などでよく使われる、ヒバはまだしも、ネズコというのは私、まったく知りませんでした。
いずれも、葉の裏の気孔の形状が違うので、それによって判断すると良いようです。
(ネズコは、白い気孔がほとんど見られず、ヒバはヒノキ、サワラと比べて気孔が更に太く目立つそうです)
まとめ 違いが分かってすっきりしました。
杉とヒノキは、
割と簡単に見分けがつきますね。
最近は、私もすっかり慣れてきて、遠くから見ただけで、スギとヒノキを見分けられるくらいになりました。
これを機に、もっと色々な木の名前を覚えたら楽しいだろうなと思う様になりました。
1年後には私も樹木マスターになっているやもしれません!
では、今日はこれにて。
他の記事もぜひ楽しんでいって下さいね。