大入れ腰掛けアリ(女木)~実践記録と作り方手順 [木材の仕口・継手 第13話]

以前の記事で、大入れ腰掛け蟻の男木(オス)側の製作実践記を
書きました。今回は、それと組み合わさる女木(メス)側を作った
際の話です。

こんばんは、からまつです。

大入れ蟻掛け~蟻ほぞに腰掛けを入れて補強する[木材(仕口・継手)の刻み 第4話]
蟻ホゾに腰かけを入れて、「大入れ蟻掛け」という形の仕口を 土台と大引きの接合部分に採用する事にしました。 前回に引き続いて、蟻ほぞの刻みのつづきのお話です。 昨晩、完成さ...
以前こちらの記事で、「大入れ腰掛け蟻」とよばれるほぞの男木を作りました。

上の写真が「男木(オス)」です。
今回は、これに組み合わさる、女木側の加工にチャレンジします。

冒頭の写真【最初に練習用に作った試作品】の左側の形をつくります。

刻みの手順や、やり方は色々とあると思うのですが、
自己流でのチャレンジになりました。インターネットで色々と調べたところ、こちらのサイトがとっても参考になりました。
セルフビルド de 自宅建築日記@秩父-自分の家は自分で建てる!!-
~人力社のカメラマン阪口さんのサイトです~

自分がお手本にしている小笠原昌憲さんの
「100万円の家づくり」という本では、
【大入れ蟻掛け】については、詳細に解説があります。

しかし、今回の私達の家では、大入れ蟻に更にひと手間
加えた「腰掛け」をいれる事にしたため、
教科書のお手本どおりには出来なくなってしまいました。

そのため、色々とやらかしながら、何度か改良を加えて、
現状の自分としてはベターな方法かなという所にたどりついたので、
紹介したいと思います。

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大入れ腰掛け蟻(女木)の刻み~実践編

では、実際の手順&失敗例を写真をおり交ぜながら、お届けして行きます。

最初に長ほぞ(平ほぞ)穴を加工する

まず、最初にほぞ穴を加工しておきます。

別に最後でも良いと思うのですが、角ノミで両サイドを保持する時に、
まだ何も加工していない状態の方が、やりやすそうだったためです。

こんな感じで、ほぞ穴を作っておきます。

角ノミを使ってほぞ穴を開ける方法と手順[木材の刻み(仕口・継手)  第10話]
在来工法のセルフビルドにおいて、木材の加工の基本中の基本。 ほぞ穴作りの実践記録です。ノミととんかちの手作業だと非常に大変な 仕事だと思いますが、角ノミを使う事によって、すごく...

製作の行程はこちらの記事をどうぞ。

側面のカットラインに浅く切り込みを入れておく

手ノコギリで、ごく浅く切り込みのラインを入れておきます。
(この写真では、まだほぞ穴があいてませんね。順番が前後してしまった様です。)

ごく浅くふちどりする感覚で鋸を入れておきます。

これをやらずに、角ノミを使って加工するとこうなってしまいます。

バリバリにささくれだってしまい、
非常に見た目がよろしくありません。

強度の上では、致命的な影響はないとは思うのですが、
精神衛生上、非常に芳しくありません。

蟻かけ部分を丸ノコでカットする

次は、蟻掛けの部分を丸ノコでカットを入れます。

写真の様に丸ノコで定規を使いながらカットします。
その際に、ほぞ穴の奥側まで切ってしまわない様に注意します。

丸ノコの刃の深さは、柱の太さの丁度半分、私の場合ですと
三寸五分(10.5センチ)の半分なので、5.25センチです。

丸ノコの傾斜定規で、あらかじめ角度を合わせて、
カットして行きます。

傾斜定規を使うと、非常にきれいに切れます。

こういう感じになります。

ひとつひとつだと、いちいちガイド定規の角度を調節しなくてはならず、
面倒なので、写真のようにまとめてやってしまいます。

蟻掛け部分の左側だけ先にカットし、次に定規の角度を右側のライン用に
変えて、今度は右側のカットをいれていきます。

最初は手のこぎりでカットしていましたが・・・微妙な感じに。

この部分、最初は手ノコギリでカットしていました。
順番も、一番最後におこなっていました。

この状態まで、角ノミを使って加工してから、最後に蟻掛け部分を
角ノミの角度を変えて掘ったり、手ノコギリでカットしたりしていました。

角ノミは、こんな感じで、「蟻ほぞ」の蟻の角度と、
「腰掛け鎌継ぎ」の鎌の角度、2段階に斜めに調整ができます。

しかし、私の技術だと、きれいに切る事が出来ず、
なんかちょっと微妙な感じになってしまいました。

左側は角ノミを斜めにして強引にほりました。
右側は手ノコギリです。

うん・・・。なんかちょっといびつだけど、
多分・・・大丈夫なんじゃないかな(震え声)

角ノミで腰掛け部分を彫る

そんな試行錯誤の末、蟻掛け部分は、丸ノコ&傾斜(ガイド)定規
使った加工法が、私にはベストな選択だと分かりました。

さて、話をもどしましょう。

次は、角ノミで腰掛け部分を彫っていきます。

まずは、角ノミをセットします。
彫る深さは柱のサイズの半分、約5.25センチです。

深さの微調整は、最後に手ノミでさらって行いました。

慎重に角ノミの刃の位置を合わせて手前部分をカット。

この時に、一番最初に入れた、側面部のふちどりカットが
活きてきます。

この部分、かなり角ノミが暴れるので、
精度を出すのが難しいです。

最後に真ん中部分を角ノミで掘ります。
これで、「腰掛け」部分が完成です。

蟻掛け部分も一部、角ノミで掘る

さて、次は「アリ」の部分です。ここを削り落とせば完成です。

センターの部分を角ノミでずどんと落とします。
その時に、赤丸で囲った部分を落としてしまわないように
注意します。

自分は・・・ちょっとやっちゃた奴もあります。

あああっ・・・。だ、大丈夫だ。上の方だけだし。
致命傷じゃないぞ(多分)。

鑿(ノミ)で削り残しをさらって完成

ここまでくれば後一息。削り残しの部分を
慎重に手のみでさらってしまえば完成です。

上から見るとこんな感じです。

いくつか、同時進行で作っています。

この状態まで進んだら、後はひたすらノミとトンカチで削ってきれいに
していきます。

こんな感じで、土台部分で20ヶほどの蟻ホゾを作りました。
写真一番手前は、「腰掛け鎌継ぎ」と呼ばれる継手(女木)です。

ほぞ穴に落ちた削りくずが非常に取り除きづらいです。
逆さにしてもなかなか全部落ちてくれません。

ブロアーとか、エアーコンプレッサー?が欲しくなります。
でも、なくても何とかなりそうだし、贅沢品だよなあ・・・。

さて、この蟻ほぞ、ちゃんと組む事が出来るのでしょうか。
次回はその辺りの話を。

アリホゾの刻みをチェックする。[木材の仕口・継手 第14話]
ただいま、大入り腰かけ蟻ホゾの男木(オス)と女木(メス)の製作まっただ中です。 出来上がった数が増えてくると、ある心配事が頭をかすめます。 「これ、ちゃんとはまるんだろか?...
こちらの話につづきます。

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コメント

  1. katz より:

    はじめまして!
    タイニーハウスいつも読んでいます!
    親父が大工だったので、角ノミやホゾ穴・刻みの話はとても懐かしく
    幼い頃嗅いだヒノキやスギの香りと共に思い出させられます

    ホゾ穴の切りくず取れないんですよねー
    よく手でホジホジしてましたw
    角ノミをクルクル〜ってしたらクルクルクルーって返ってくるのもよく遊んでましたw

    更新楽しみにしています!
    お怪我には気をつけてがんばってください!

  2. karamatsu より:

    katzさん、はじめまして!コメントどうもありがとうございます。
    お父さん、大工さんだったんですね。角ノミが遊び道具とはうらやましい!
    ハンドル離すと結構な勢いで回転して戻ってきますからねw

    非常にゆっくりなペースですが、切りくずをほじほじしながらw、
    少しずつ作業を進めて更新して行きますので
    ちょいちょい読みに来てやって下さい。